ご近所 挨拶 引っ越し 手土産をどうするか、荷造りの合間に決めかねている方は多いはずです。品物はいくらのものを選べばいいのか、両隣だけでいいのか上下の階も回るのか、のし紙は必要なのか。調べるほど地域や物件によって答えが違い、余計に迷います。この記事では、まず「挨拶をするか、しないか」の判断から始めて、回る範囲、訪ねる時間帯、不在だったときの対応、金額の目安と品物の選び方、のしの表書きまでを順に整理します。最後に、迷ったときに誰へ確認すれば早いかもまとめました。
ご近所 挨拶 引っ越し 手土産|まず「するか、しないか」から決める
ご近所 挨拶 引っ越し 手土産の一般的な形をひとことでまとめると、500〜1000円ほどの消耗品に外のしをかけて表書きは「御挨拶」、渡す相手は集合住宅なら両隣と真上・真下、戸建てなら向かいの三軒と両隣、時期は引っ越し当日から遅くとも1週間以内、となります。ただしこれは決まりごとではなく、多くの人が選んでいる形というだけです。まずは自分が回るべきかどうかから決めて構いません。
挨拶をしない判断も珍しくない
次のような条件では、挨拶回りをしない人のほうが多い場面もあります。
- 単身者向けの賃貸:生活時間帯がばらばらで、そもそも在宅していないことが多い
- オートロックのマンション:各戸の玄関前まで行きにくく、管理会社も挨拶回りを想定していない場合がある
- 女性の一人暮らし:どの部屋に誰が住んでいるかを自分から知らせたくない、という防犯上の判断
- 短期の入居:転勤や社宅で、住む期間が数か月から1年程度と決まっている
賃貸では、契約や鍵の受け渡しのときに管理会社から「挨拶回りは不要です」と案内されることもあります。挨拶をしないことが、そのままマナー違反になるわけではありません。逆に、長く住む戸建てや、ごみ当番・回覧板といった日常の付き合いが発生する地域では、最初のひと言があるだけで後の暮らしがずいぶん楽になります。自分がどちら寄りの環境にいるかで決めれば十分です。
しないと決めたときにやっておくこと
- 引っ越し当日の近隣への声かけを、引っ越し業者に頼んでおく(対応している会社が多い)
- エレベーターや共用廊下を長時間ふさぐなら、管理会社に掲示を出してもらう
- 顔を合わせたときに会釈し、「先日越してきました」と言えるようにしておく
訪問という形を取らなくても、作業日の予告と最初の会釈があるかどうかで印象は変わります。挨拶に行かない分、ここだけは押さえておくと、あとから「何も言わずに越してきた人」という見え方になりにくくなります。
迷ったら管理会社や大家に聞くのが早い
挨拶の作法には地域差があります。自治会への加入が事実上前提の地域もあれば、集合住宅で挨拶回りがほとんど行われていない地域もあります。その物件の実情をいちばん知っているのは管理会社や大家、分譲マンションなら管理人です。「このマンションでは皆さん挨拶に回られますか」と聞けば、回る範囲まで含めて教えてもらえることが多く、遠回りに見えていちばん確実です。

誰に、いつ回る?集合住宅と戸建てで違う範囲とタイミング
回る範囲は「生活音と生活動線が交わる相手」で考えると整理しやすくなります。数をこなすことが目的ではないので、該当する部屋や家がなければ無理に足す必要はありません。
マンション・アパートは両隣と真上・真下
集合住宅でまず回るのは、両隣と真上・真下の合わせて4戸です。角部屋なら3戸、最上階や1階ならその分減ります。管理人が常駐しているなら管理人室にも一声かけておくと、ごみ出しの曜日や共用部の使い方、駐輪場のルールなどをまとめて教えてもらえます。
真上・真下を含めるのは、足音や水回りの音がいちばん伝わる相手だからです。先に顔を知っていれば、生活音が気になったときも「まず直接ひとこと」で収まりやすく、いきなり管理会社への苦情という流れになりにくくなります。
戸建ては向こう三軒両隣に、裏の家を足す
戸建てで昔から言われるのが「向こう三軒両隣」、つまり向かいの三軒と自宅の両隣で計5軒です。実際にはこれに、敷地が背中合わせになる裏の家を足しておくと過不足がありません。庭木の枝、物置、洗濯物、エアコンの室外機など、境界を接する相手とはやり取りが生まれやすいためです。
加えて、自治会長や組長にも挨拶しておくと、町内会費の有無、回覧板の回し方、ごみ集積所の場所と当番、地域の清掃日といった、住んでみないと分からない情報を早い段階で聞けます。誰が役員か分からないときは、両隣に「自治会のことはどなたに伺えばよいですか」と尋ねれば教えてもらえます。
行くのは引っ越し当日の作業前が理想
いちばん都合がいいのは、当日にトラックが着く前です。「今日から搬入でご迷惑をおかけします」と先に伝えられるので、音や通行の予告を兼ねられます。当日にまとまった時間が取れないなら前日でもよく、済ませられなかった場合も引っ越し後1週間以内を目安にします。日が空くほど切り出しにくくなり、そのまま行かずじまいになりがちです。旧居側の挨拶は当日が慌ただしいので、前日までに回しておくと確実です。
訪ねる時間帯の目安
- 向いている時間:午前10時〜11時半、午後2時〜5時ごろ
- 避けたい時間:早朝と午後7時以降、食事時にあたる正午前後と夕方6時前後
- 会いやすさ重視なら:土日祝の日中。ただし休んでいる可能性もあるので長居はしない
訪問は玄関先で1〜2分で切り上げます。名乗って品物を渡し、作業の予告をしたら終わりで十分です。話し込むと相手の予定を崩しますし、最初に距離を詰めすぎると、その後の付き合い方も決めにくくなります。
不在だったときの対応
一度で会えないほうが普通です。時間帯を変えて2〜3回訪ね、それでも会えなければ手紙を添える形に切り替えます。
- 簡単な挨拶状(部屋番号または住所、名字、越してきた日、ひとこと)を書いて品物に添える
- 郵便受けに入らない大きさなら、無理に押し込まず日を改めるか、管理人に相談する
- ドアノブに掛けたままにしない:長時間残ると留守が分かってしまい、相手にも気を使わせる
- 生ものや要冷蔵のものは置いていかない。手渡しできそうにないなら、常温で日持ちするものに替えておく
会えないまま数日たっても、無理に会おうとしなくて構いません。次に顔を合わせたときに「先日ご挨拶に伺ったのですが」と伝えれば、そこで十分に用は足ります。

ご近所 挨拶 引っ越し 手土産の相場と品物、のしの書き方
ご近所 挨拶 引っ越し 手土産でつまずきやすいのは、金額を上げすぎることと、好みが分かれる物を選ぶことです。「相手に気を使わせない」を基準にすると、ほとんど外しません。
金額は500〜1000円が目安
- 新居の近隣:500〜1000円程度
- 大家・管理人:1000〜2000円程度(日常的に世話になる相手なので少し上げる)
- 旧居の近隣:500〜1000円程度。長く世話になった相手にはもう少し上でもよい
2000円、3000円と上げていくと、受け取った側が「お返しをしたほうがいいのか」と考え始めます。挨拶の品は関係を始めるためのもので、贈り物として競うものではありません。渡す相手ごとに金額の差をつけるのも避け、近隣分はそろえておくのが無難です。
品物は消耗品から選ぶ
定番は、好みが出にくく、余っても困らない消耗品です。
- タオル(フェイスタオルなど、無地で使う場面を選ばないもの)
- 洗剤、食器用スポンジ、ラップ、キッチンペーパーといった日用品
- 個包装で日持ちする焼き菓子
- 自治体指定のごみ袋(有料指定袋の地域では実用性が高い)
- コーヒーや紅茶、緑茶などのティーバッグ
逆に避けたいのは、生もの、要冷蔵のもの、香りの強いもの、賞味期限が短いもの、好みがはっきり分かれる食品です。刃物は「縁を切る」を連想させるとして、贈答では避ける習慣があります。相手にアレルギーや小さな子ども、ペットがいるかどうかは分からないので、食品を選ぶなら個包装で原材料が読めるものにしておくと安心です。
のしは外のし、表書きは「御挨拶」
のし紙は、誰から届いたものかがひと目で分かる外のし(包装紙の上からのし紙をかける)にします。名前を覚えてもらうのが目的なので、包装の内側に隠れる内のしは向きません。水引は紅白の蝶結び(花結び)を選びます。何度あってもよい出来事に使う結び方です。
- 表書き(水引の上):新居では「御挨拶」。へりくだった言い方の「粗品」も使えます
- 名入れ(水引の下):名字だけを、表書きより少し小さめに書く。フルネームにする必要はありません
- 旧居で渡す場合:世話になったお礼にあたるので「御礼」か「粗品」にします
のし紙は購入店で用意してもらえることが多く、贈答品売り場なら表書きと名字を伝えるだけで対応してもらえます。書き方に自信がないときは「引っ越しの挨拶用です」と伝えれば、その地域で一般的な形に合わせてもらえます。表書きは行事ごとに変わるので、迷ったら都度確認するのが確実です。お供えの表書きや金額の考え方は「お盆 お供え マナー 初めて 準備|五供・精霊馬からのし・金額まで迷わない手順」でも整理しています。
渡すときの一言
玄関先で言うことは、この程度で足ります。
「隣の◯◯号室に越してまいりました◯◯と申します。本日、荷物の搬入で音やご迷惑をおかけします。よろしくお願いいたします。心ばかりですが、どうぞ」
小さな子どもやペットがいるなら、このときに一言添えておきます。「小さい子がいるので、うるさいときは遠慮なく言ってください」と先に伝えておくと、あとから苦情という形になりにくくなります。品物は紙袋から出し、正面を相手に向けて両手で渡します。

ご近所 挨拶 引っ越し 手土産でよくある質問
挨拶に行かないと非常識だと思われますか
物件と地域によります。単身者向けの賃貸やオートロックのマンションでは回らない人も多く、管理会社から不要と案内される物件もあります。一方、戸建てや自治会の活動が活発な地域では、行っておいたほうがその後の付き合いが楽です。判断がつかないときは、管理会社や大家に「このあたりでは皆さん回られますか」と聞くのがいちばん確実です。
手土産の金額を上げるとかえって失礼になりますか
失礼にはなりませんが、受け取った側がお返しを考えることになり、気を使わせます。近隣は500〜1000円程度に収め、大家や管理人だけ1000〜2000円に上げる、という配分が扱いやすい形です。
何度訪ねても不在です。郵便受けに入れてもいいですか
時間帯を変えて2〜3回訪ねても会えないなら、挨拶状を添えて郵便受けに入れる形で構いません。ドアノブに掛けたままにすると留守が分かってしまうので避け、生ものや要冷蔵のものも置いていかないようにします。入らない大きさなら、日を改めるか管理人に相談してください。
旧居の近所にも挨拶は必要ですか
長く住んだ場合や、日ごろやり取りのあった相手には、引っ越しの前日までに一声かけておくと丁寧です。当日は作業でばたつくので、前もって回るほうが確実です。表書きは「御礼」か「粗品」にします。賃貸で付き合いがほとんどなかったなら、管理会社への退去連絡だけで済ませても問題ありません。

まとめ|ご近所 挨拶 引っ越し 手土産は相手の負担にならない範囲で
- ご近所 挨拶 引っ越し 手土産の相場は500〜1000円、大家や管理人は1000〜2000円が目安
- 回る範囲は、集合住宅なら両隣と真上・真下、戸建てなら向かいの三軒と両隣に裏の家を足す
- タイミングは引っ越し当日の作業前が理想、遅くとも1週間以内。時間帯は午前10時台か午後2〜5時
- 品物は消耗品から選び、生もの・香りの強いもの・賞味期限が短いものは避ける
- のしは外のしで紅白の蝶結び、表書きは新居で「御挨拶」、旧居では「御礼」か「粗品」
- 単身者向け物件やオートロック、防犯上の理由から挨拶をしない選択もある
作法には地域差があり、同じ市内でも集合住宅と戸建てで慣習が違います。ここに書いた形は「多くの場所で角が立たない範囲」であって、唯一の正解ではありません。まずは入居案内や契約書類から管理会社の連絡先を確認し、「この物件では挨拶に回るのが一般的ですか」と一本聞いてみるところから始めてください。


