お彼岸 おはぎ 作り方 あんこ|小豆から炊く粒あんと、当日慌てない段取り

お彼岸 おはぎ 作り方 あんこのイメージ画像 料理・食材保存

お彼岸 おはぎ 作り方 あんこと調べる人の多くは、「あんこから作るのは大変ではないか」「いつ作れば当日に間に合うのか」を同時に気にしているはずです。先に書いておくと、あんこは煮ている時間こそ長いものの、手を動かす場面はそれほど多くありません。小豆を炊く日ともち米を炊く日を分けてしまえば、当日の作業は丸めて包むだけになります。この記事では、秋のお彼岸の時期の考え方から、粒あんの炊き方、もち米の加減、包み方とまぶし方、そして作ったあとの扱いまでを、家庭の台所で無理なく回せる順番に並べました。

お彼岸 おはぎ 作り方 あんこの前に|秋のお彼岸はいつ、ぼたもちと何が違う

秋のお彼岸は、秋分の日を中日として、その前後3日ずつを加えた7日間を指します。初日を彼岸入り、最終日を彼岸明けと呼びます。秋分の日そのものは年によって日付が動くので、「毎年9月◯日」と覚えるのではなく、その年のカレンダーで確認してください。おはぎを作るなら、彼岸入りかお中日に合わせる家庭が多いようです。

この時期におはぎを供える理由としては、小豆の赤い色に災いを遠ざける力があると考えられてきたこと、砂糖が貴重だった時代のごちそうだったことなどがよく挙げられます。由来の説明は地域や家によって少しずつ違うので、「うちはこう聞いている」があるなら、それが一番です。

「おはぎ」と「ぼたもち」の呼び分けには諸説ある

よく紹介されるのは、春は牡丹にちなんで「ぼたもち」、秋は萩にちなんで「おはぎ」という季節での呼び分けです。ただしこれが唯一の説というわけではありません。

  • 季節で分ける説(春はぼたもち、秋はおはぎ)
  • あんの種類で分ける説(こしあんはぼたもち、つぶあんはおはぎ)
  • 大きさや形で分ける説(大きく丸いのがぼたもち、小ぶりな俵形がおはぎ)

あんで分ける説の背景には、小豆の収穫が秋だという事情がよく挙げられます。とれたての小豆は皮がやわらかいので皮ごと使うつぶあんに、冬を越して皮が硬くなる春は皮を除いてこしあんに、という説明です。筋は通っていますが、地域によっては逆の呼び方もします。どちらで呼んでも間違いではないと構えておくのが無難です。

作る日を2日に分けると当日がとても楽になる

お彼岸 おはぎ 作り方 あんこでいちばんつまずきやすいのは、味ではなく段取りのほうです。あんこを炊いて、ご飯を炊いて、丸めて包んで、を1日に詰め込むと台所が半日埋まります。おすすめは前日と当日で割ってしまうやり方です。

  1. 前日:あんこを炊く。粗熱が取れたら保存容器に移して冷蔵しておく
  2. 当日の朝:もち米を炊く(浸水が必要な炊き方なら、そのぶん逆算する)
  3. 炊き上がったら:熱いうちに軽くつぶし、丸めて包む

あんこは冷めるとしまって扱いやすくなるため、前日に作ったほうがむしろ包みやすくなります。

木のお盆に並べたおはぎと緑茶

あんこは小豆の下ゆでで決まる|渋切りと、砂糖を分けて入れる理由

市販のあんでも十分おいしく作れますが、小豆から炊いたあんは甘さを自分で決められるのが大きな利点です。材料は驚くほど少なく、乾燥小豆と砂糖、塩、水だけで足ります。

材料 目安 ひとこと
乾燥小豆 200g できあがりのあんは500〜600gほど。おはぎ10個前後に使える量
砂糖 140〜200g 小豆と同量が標準的。控えめにしたいなら7割ほどから
ひとつまみ 甘さの輪郭を出すためのもの。入れすぎない
適量 渋切り用と、本ゆで用に分けて使う

小豆は浸水させずに火にかけるのが基本

小豆は大豆と違い、水に浸けずそのまま火にかけると説明されることが多い豆です。皮だけが先に水を吸い、中身が追いつかずに割れてしまうのを避けるためだとされます。ただし古い小豆をふっくら仕上げたい場合など、浸水させる作り方もあります。手元のレシピや豆の袋に書かれた指示があるなら、そちらを優先してください。

渋切りは1〜2回まで。やりすぎると香りも抜ける

  1. 小豆をさっと洗い、鍋にたっぷりの水と一緒に入れて強めの中火にかける
  2. 沸いたら2〜3分ほど煮て、ざるにあけてゆで汁を捨てる(これが渋切り)
  3. 鍋に戻し、新しい水を豆の3〜4cm上まで注いで、もう一度火にかける
  4. 沸いたら弱火に落とし、豆が湯から顔を出さないよう差し水をしながら50分〜1時間半ほど煮る
  5. 指でつまんで軽くつぶれるくらいになったら、ゆで上がり

渋切りは1回、渋みが気になるようなら2回まで。回数を増やすほどえぐみは減りますが、小豆らしい香りも一緒に流れていきます。煮る時間に大きな幅があるのは、収穫年や乾き具合で豆のやわらかくなり方が変わるためです。時計よりも、実際につぶしてみた感触で判断してください。

圧力鍋を使えば時間は短くなりますが、加圧時間は機種でかなり違い、皮も破れやすくなります。使うなら取扱説明書の豆料理の項を確認してください。

砂糖は2〜3回に分けて入れる

やわらかく煮えたら煮汁を少し減らし、砂糖を加えていきます。ここで全量を一度に入れないのが要点です。急に濃い甘さの中に置かれると豆から水分が抜け、皮がしわ寄って固くなりやすいとされます。2〜3回に分けて、そのつど溶かしながら煮ると、ふっくらしたまま甘さが入っていきます。

仕上げは木べらで鍋底をなで、線を引いた跡がゆっくり戻るくらいで火を止め、塩をひとつまみ。冷めるとしっかり固くなるので、「少しゆるいかな」で止めるのがちょうどいい塩梅です。バットに広げて冷まし、粗熱が取れたら保存容器へ移します。

こしあんにしたいときと、市販あんという選択肢

こしあんにするなら、ゆでた小豆を裏ごしして皮を取り除き、水にさらして布で絞る工程が加わります。手間も洗い物も一段増えるので、初めてなら市販のこしあんや生あんを使うのも十分にありです。お彼岸 おはぎ 作り方 あんこを全部手作りにしようと気負うより、まず一度完成させて、翌年に工程をひとつ増やすほうが長続きします。

鍋で小豆を煮ている様子

お彼岸 おはぎ 作り方 あんこの本番|もち米の炊き方と、包み方・まぶし方

あんが用意できたら、残りはご飯です。ここは時間が読めるので、当日の朝からで十分間に合います。

材料(10個前後) 目安 ひとこと
もち米 1.5合 全量もち米でも作れる。粘りが強く、もちに近い食感になる
うるち米(普通の米) 0.5合 混ぜると扱いやすく、時間が経っても口当たりが重くなりにくい
炊飯器のおこわ目盛り 目盛りがなければ通常よりやや少なめに
小さじ4分の1ほど 炊く前に加えると、あんの甘さがぼやけない

炊いたら熱いうちに半分つぶす

炊き上がったら、熱いうちにすりこぎやしゃもじでつぶします。粒が半分ほど残る状態が、いわゆる半殺しと呼ばれる加減です。全部つぶすとお餅に近づき、まったくつぶさなければおこわのまま。おはぎらしいのはその中間で、粒が見え隠れするくらいが目安になります。冷めると粘りが強くなってつぶしにくくなるので、この作業だけは後回しにしないでください。

包む順番を決めておくと崩れない

外側にあんをまとわせるタイプは、次の順番が失敗しにくいです。

  1. ご飯を40g前後に分けて俵形に丸める(手を水でぬらすとくっつかない)
  2. ラップの上にあんを30g前後のせ、円形に広げる
  3. 中央にご飯玉をのせ、ラップごと持ち上げて茶巾のように包む
  4. ラップの上から形を整えてから外す

あんを手のひらに直接のせて包もうとすると、まず指の間から出てきます。ラップを1枚はさむだけで、まったく別の作業になります。

きな粉やごまをまぶすタイプは、あんとご飯が逆になります。あんを20〜25gに丸めておき、広げたご飯50g前後で包んでから、砂糖と塩をひとつまみ混ぜたきな粉、または黒すりごまをまぶします。きな粉は食べる直前にまぶすほうがきれいです。早くまぶすと水分を吸って、色がくすんでしまいます。

あんの代わりにさつまいもを裏ごしして甘みをつけ、いもあんにする手もあります。ちょうど出回り始める時季ですし、色の対比もきれいです。切ったあとの断面が黒ずみやすいので、そこは「さつまいも 変色 防ぐ 切った後|水にさらす時間と冷蔵・冷凍の使い分けで断面を白いまま保つ」を参考にしてください。

作ったあとは「当日中」を基本に考える

手作りのおはぎは保存料が入らず、水分も多い食べものです。作った当日に食べきるのを基本に置いておくと判断が楽になります。9月はまだ気温が高い日があるので、常温に置きっぱなしにする時間はできるだけ短くしたいところ。お供えしたあとも、早めに下げていただくのがよいでしょう(お供えの作法は地域や家によって違うので、ご家庭の習わしを優先してください)。

残った分は1個ずつラップで包んで冷凍すると扱いやすいです。冷蔵は避けたほうが無難で、これはご飯のでんぷんが低い温度で老化し、ぼそぼそと固くなるためです。ゆでたパスタを冷蔵すると翌日に食感が変わるのと同じ現象で、その仕組みは「パスタ 茹でた後 保存 冷蔵庫|美味しさと安全を保つ方法」でも触れています。冷凍したものは常温で自然解凍するか、ラップのまま電子レンジで短時間温めます。きな粉やごまは解凍後にべたつきやすいので、まぶす前の状態で冷凍するほうがきれいに戻ります。

炊きたてのもち米をすりこぎでつぶす様子

よくある質問

前日にあんこだけ作っておいても大丈夫ですか

問題ありません。むしろ段取りとしては有利です。粗熱をしっかり取ってから清潔な保存容器に入れ、冷蔵で2〜3日が目安。それ以上あけるなら小分けにして冷凍しておくと安心です。手作りで甘さを控えたあんは、砂糖の多い市販品より日持ちが短めになると考えておいてください。

市販のあんこを使っても、おはぎとして成り立ちますか

十分に成り立ちます。粒あん・こしあんのどちらでも大丈夫です。市販のあんは甘さがしっかりしたものが多いので、ご飯を炊くときの塩をきちんと入れておくと全体が締まります。硬さが強いと感じたら、水を少しずつ加えて弱火で練り直すと包みやすくなります。

もち米がないときはどうすればいいですか

うるち米だけでも作れます。炊く水をいつもより少なめにして、炊き上がりを多めにつぶすと、おはぎに近い粘りが出ます。もち米が少しだけあるなら、うるち米と半々にするやり方も扱いやすいです。ただし、白玉粉や上新粉は別の食感になるので、置き換えとしては考えないほうがいいでしょう。

秋は「おはぎ」と呼ぶのが正しいのでしょうか

一般には秋がおはぎ、春がぼたもちと紹介されますが、あんの種類や大きさで呼び分ける説もあり、地域差もあります。どれか一つが正解というわけではないので、ご家庭で呼び慣れたほうで構いません。お彼岸 おはぎ 作り方 あんこを調べていて説明が食い違って見えるのは、この呼び分けに複数の由来があるためです。

ラップの上に広げたあんでご飯玉を包む手元

まとめ

お彼岸 おはぎ 作り方 あんこは、工程が多く見えるだけで、本当に難しいのは時間の配り方だけです。要点をもう一度並べておきます。

  • 秋のお彼岸は秋分の日を中日に前後3日ずつ、計7日間。秋分の日は年によって動くので、その年の暦で確認する
  • おはぎとぼたもちの呼び分けには諸説がある。家の呼び方でかまわない
  • 小豆は浸水させずに火にかけ、渋切りは1〜2回まで
  • 砂糖は2〜3回に分けて加える。あんは「少しゆるい」で火を止める
  • ご飯は熱いうちに半分つぶす。包むときはラップを1枚はさむ
  • 食べるのは当日中を基本に。残りは1個ずつラップして冷凍する

まずは前日にあんこを炊く時間だけ決めてしまいましょう。あんさえできていれば、当日の台所は30分ほどで片づきます。

完成したおはぎ3種を盛った皿

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