冬に寒くない換気のやり方|窓を少し開けて暖かさを逃がしにくい5つの手順

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冬に窓を開けて換気すると、部屋が一気に冷えてつらいですよね。結論から言うと、寒さを抑えるこつは「窓を全開にせず、数センチだけ開けて途切れずに換気する」ことです。厚生労働省の冬の換気の案内でも、少しだけ開けて常に換気するほうが室温の変化を抑えられるとされています。この記事では、入口と出口の作り方、開け幅の調整、廊下を通して空気を入れる方法、暖房や加湿器との組み合わせ方を順に紹介します。石油ストーブを使う部屋で気をつけたいことも確認しておきましょう。

冬の換気が寒くなる理由と、寒さを抑える基本の考え方

冬の換気がつらいのは、冷たい外気が一気に入り、暖房で暖めた空気が一気に出ていくからです。窓を全開にすると数分で部屋が冷え、暖房が温度を戻すまでに時間がかかります。寒さを抑えるには、一度にたくさん入れ替えるのではなく、少しずつ、途切れずに入れ替えるのが基本です。

厚生労働省が2020年11月に出した商業施設などの管理者向けの案内(「冬場における『換気の悪い密閉空間』を改善するための換気の方法」)でも、窓を少しだけ開けて常に換気するほうが室温の変化を抑えられる、としています。あわせて、居室の温度を18℃以上、相対湿度を40%以上に保てる範囲で暖房を使いながら換気すること、窓の開け幅は温度と湿度をこまめに測りながら調節することを挙げています。家庭向けの決まりではありませんが、寒さと換気を両立させる目安として参考になります。

全開で短時間と、少しだけ開けて常時、どちらがよいか

やり方 寒さ 向いている場面
窓を全開にして数分 一気に冷えるが、閉めれば戻る 料理のにおい・焦げ臭さを早く抜きたいとき
窓を数センチだけ開けて常時 室温の下がり方がゆるやか 家族が長くいるリビング、在宅ワーク中の部屋

どちらが正しいというより、目的で使い分けます。ふだんは「少しだけ開けて常時」を基本にして、においを抜きたいときだけ短時間の全開を足すと、寒さを我慢する時間が減ります。

窓辺に置いた温湿度計と、少しだけ開いた窓

冬に寒くない換気のやり方を5ステップで

ここからは、家庭ですぐ試せる手順です。最初の数日は温湿度計を見ながら、自分の家に合う開け幅を探してください。

  1. 室温と湿度を確かめる:温湿度計を窓際ではなく部屋の中ほどに置きます。窓際は外気の影響を受けやすく、部屋全体の様子より低めに出やすいからです。
  2. 入口の窓を数センチだけ開ける:大きく開ける必要はありません。まずは指が数本入る程度から始めます。人が座る場所の真横の窓より、少し離れた窓のほうが冷気を直接感じにくくなります。
  3. 出口を作る:空気は入口と出口がそろうと入れ替わりやすくなります。部屋の反対側の窓を少し開けるか、キッチンや浴室の換気扇を回して出口にします。
  4. 30分〜1時間後に調整する:温湿度計を見て、寒すぎれば開け幅を狭め、空気がこもる感じがあれば少し広げます。開けっぱなしにして終わりではなく、様子を見て直すのがこつです。
  5. 廊下を通して空気を入れる方法も試す:人のいない部屋の窓を開け、廊下を通って少し暖まった空気をいる部屋に入れる方法です。前述の厚生労働省の案内では「二段階換気」と呼び、室温の変化を抑えるのに有効としています。

北側の部屋や風の強い日は、同じ開け幅でも冷え方が大きく変わります。曜日や天気によって開け幅を変えてかまいません。

ドアを少し開けた廊下と、奥の部屋から差し込む冬の光

暖房・加湿・24時間換気と組み合わせて寒さを抑えるコツ

暖房器具は開けている窓の近くに置く

前述の案内では、開けている窓の近くに暖房器具を置くと室温の低下を防げる、としています。入ってきた冷たい空気をすぐに暖められるからです。ただし同じ案内で、燃えやすい物から距離をあけるなど火災の予防に注意するよう書かれています。窓際のカーテンが風であおられて暖房器具に触れないか、置く前に確かめてください。

エアコンだけでは外の空気は入れ替わらないことが多い

同じ案内には、冷暖房設備の本体に室内の空気の取り入れ口がある(換気用のダクトにつながっていない)場合、室内の空気を循環させるだけで外気を取り入れる機能はない、という注意もあります。家庭用の壁掛けエアコンの多くはこの形なので、エアコンをつけていても換気は別に必要と考えておきましょう。換気機能付きの機種もあるので、詳しくは取扱説明書で確認してください。

加湿器を使うと、同じ室温でも寒さを感じにくい

冬の外気は乾いているため、換気を続けると湿度が下がりがちです。前述の案内も、加湿器を併用することが有効としています。加湿器は窓や壁にくっつけず、部屋の中ほどに置くと結露が出にくくなります。湿度の目安は「冬の部屋の乾燥と湿度の目安|40〜60%に収めて結露も防ぐ湿度管理」でも詳しく紹介しています。

部屋の中ほどの小さな台に置いた、白いミストを出す加湿器

24時間換気システムは止めずに使う

2003年(平成15年)7月から、建築基準法のシックハウス対策として、住宅には換気回数1時間あたり0.5回以上の機械換気設備(いわゆる24時間換気)の設置が必要になりました(滋賀県の解説による)。新しい住宅では、窓を開けなくても少しずつ空気が入れ替わるように設計されています。寒いからといって給気口を閉じたりスイッチを切ったりすると、空気がこもり結露の原因にもなります。給気口から入る風が冷たいときは、風向きを変えられるか、取扱説明書や住宅会社の案内を確認してください。換気扇を止めたときの影響は「冬に換気扇を止めたときの結露への影響|24時間換気は止めずに寒さだけ抑える調整のコツ」でもまとめています。

石油ストーブやガスファンヒーターを使う部屋は、こまめに換気する

部屋の中で燃料を燃やす暖房器具は、寒くないことよりも換気を優先します。NITE(製品評価技術基盤機構)は、石油ストーブを閉めきった場所で換気を行わずに長時間使うと一酸化炭素中毒になるとして、定期的に換気するよう呼びかけています。一酸化炭素は色もにおいもないため、気づきにくいのが怖いところです。換気の回数は取扱説明書の指示に従い、頭痛や吐き気を感じたらすぐに窓を開けて器具を止めてください。目安や症状は「石油ストーブの換気の頻度と一酸化炭素中毒の防ぎ方|初期症状とCO警報器の選び方」も参考にしてください。

よくある質問

夜、寝るときも窓を開けておくべきですか?

24時間換気がある住宅なら、寝るときは窓を閉めて換気システムに任せてもかまいません。システムがない古い住宅では、寝る前に短く窓を開けて空気を入れ替え、寝室のドアを少し開けておく方法もあります。石油ストーブなど燃焼式の暖房器具を、つけたまま寝るのは避けてください。

夜に閉めた厚手のカーテンと、窓際のフローリング

換気すると電気代は上がりますか?

入ってきた冷たい空気を暖め直すぶん、暖房の負担は増えます。ただ、全開で一気に冷やすより、少しだけ開けて温度の下がり方をゆるやかにするほうが、暖房が強運転になる時間を短くしやすいと考えられます。厚手のカーテンを夜は閉め、昼は日差しを取り込むなど、窓まわりの断熱と合わせて考えると効果的です。

花粉や外の寒さが気になって窓を開けたくない日は?

窓を十分に開けられないときは、前述の厚生労働省の案内でも、窓からの換気と合わせて空気清浄機を使うことが挙げられています。ただし空気清浄機は外の空気を取り込むわけではないので、換気扇や24時間換気を止めずに使い、短時間でも窓を開けるタイミングを作りましょう。

結露がひどいのは換気が足りないからですか?

原因の一つになります。室内の湿気が逃げずに冷たい窓で冷やされると、水滴になります。ただ、加湿器の置き場所や窓の断熱性能も関係するので、換気と湿度の両方を見直すのが近道です。

まとめ

冬の換気で寒さを抑えるポイントは、次のとおりです。

  • 窓は全開にせず、数センチだけ開けて途切れずに入れ替える
  • 入口と出口を作り、温湿度計を見ながら開け幅を調整する
  • 人のいない部屋から廊下を通して空気を入れる方法も試す
  • 暖房器具は開けている窓の近くに置き、燃えやすい物から離す
  • 加湿器を併用し、24時間換気は止めない
  • 石油ストーブなどを使う部屋は、寒さより換気を優先する

寒い季節でも、開け方と組み合わせを変えるだけで、換気はずっと楽になります。

ソファに掛けたブランケットと、湯気の立つマグカップ

まずは今日、温湿度計を部屋の中ほどに置き、窓を数センチだけ開けて30分後の室温を見てみてください。

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