あさりの缶詰で作るクラムチャウダーの作り方|缶汁ごと使い、牛乳を煮立てずに30分で仕上げる

あさりの缶詰で作るクラムチャウダーの作り方のイメージ画像 料理・食材保存

クラムチャウダーは、あさりの水煮缶を使えば砂抜きも殻外しもいらず、30分ほどで作れます。押さえておきたいのは3つだけです。缶汁は捨てずにスープに加えること、あさりは煮込まずに最後に入れること、牛乳を入れたら煮立てないこと。これだけで、あさりの旨みが行き渡った、なめらかな白いスープに仕上がります。この記事では、2〜3人分の材料と分量、具を炒めてから仕上げるまでの手順、分離やだまを防ぐコツ、残った缶詰と作り置きの保存のしかたまで、順番に紹介します。

材料と下準備:缶汁は捨てずに取っておく

あさりの水煮缶には、殻を外して加熱したあさりの身が、煮汁と一緒に詰められています。この缶汁にはあさりの旨みと塩気が溶け出しているので、身と分けて取っておき、スープの水分の一部として使います。しょうゆ味や生姜煮などの味付け缶は風味が変わってしまうため、クラムチャウダーには味の付いていない水煮缶が向いています。

材料(2〜3人分)

材料 分量の目安 ひとこと
あさりの水煮缶 小さめの缶1缶 具を多くしたいときは2缶
じゃがいも 中1個 煮くずれた分がとろみになる
玉ねぎ 1/2個 炒めて甘みを出す
にんじん 1/3本 彩り。なくても作れる
ベーコン 2枚 なければ省いてよい
バター 10〜15g 具を炒める油の代わり
薄力粉 大さじ2 とろみのもと
水 缶汁と合わせて200ml 缶汁が多ければ水を減らす
牛乳 300ml 冷蔵庫から出したままでよい
顆粒コンソメ 小さじ1 塩気が強ければ減らす
塩・こしょう 各少々 最後に味を見て加える
パセリ あれば少々 仕上げに散らす

ベーコンは燻製の香りでコクを足す役なので、なくても作れます。省くときはバターを少し多めにすると、物足りなさを補えます。

下準備

  • 缶を開けたら、ボウルに重ねたざるにあけて、あさりの身と缶汁に分ける
  • じゃがいも・玉ねぎ・にんじんは1cm角に切る。にんじんは火が通りにくいので、少し小さめにしてもよい
  • ベーコンは1cm幅に切る

野菜を1cm角にそろえるのは、火の通りが均一になるうえ、スプーンですくったときに具とスープが一緒に口に入る大きさだからです。じゃがいもは切ってすぐ使うなら、水にさらさなくてかまいません。表面のでんぷんが溶け出して、スープのとろみを助けてくれます。

1cm角に切った野菜とベーコン、缶汁と分けたあさりの身

あさりの缶詰で作るクラムチャウダーの作り方

全体の流れは「具を炒める→粉をなじませる→煮る→牛乳でのばす→あさりを入れる」の5段階です。火にかけてから仕上がりまで、30分ほどを見ておくと慌てずに済みます。

  1. 具を炒める:鍋にバターを入れて中火で溶かし、ベーコンと玉ねぎを炒める。玉ねぎが透き通ってきたら、にんじんとじゃがいもを加えて2〜3分炒め、全体にバターをからめる。
  2. 薄力粉をなじませる:弱火にして薄力粉を全体にふり入れ、粉っぽさがなくなるまで1〜2分炒める。ここで粉に油をしっかり吸わせておくと、あとでだまになりにくい。
  3. 缶汁と水で煮る:缶汁と水を合わせたものを少しずつ注ぎ、そのつど木べらで鍋底からのばすように混ぜる。コンソメを入れてふたをし、弱めの中火で10〜15分、じゃがいもに竹串がすっと通るまで煮る。
  4. 牛乳を加える:牛乳を2〜3回に分けて加え、弱火で混ぜながら温める。鍋のふちに小さな泡が出てきたら、それ以上は温度を上げない。
  5. あさりを入れて仕上げる:あさりの身を加えて1〜2分温め、味見をしてから塩・こしょうで調える。器に盛り、刻んだパセリを散らす。

あさりは最後に入れる

水煮缶のあさりは、すでに火が通っています。野菜と一緒に最初から煮込むと身が縮んで固くなり、噛んだときにゴムのような食感になりがちです。旨みは缶汁で先にスープへ移してあるので、身は温める程度で十分です。

塩は最後に味見してから

缶汁にもコンソメにも塩気があります。途中で塩を足すと、煮詰まったぶんも重なって仕上がりが塩辛くなりやすくなります。缶詰の銘柄や缶汁の量によって塩気は変わるので、塩は必ず最後に味見してから、ひとつまみずつ加えてください。

バターで炒めている鍋の中の玉ねぎ・にんじん・じゃがいも・ベーコン

失敗しないコツ:分離・だま・とろみの直し方

白いクラムチャウダーでつまずきやすいのは、牛乳の分離、粉のだま、とろみの加減の3つです。どれも原因がはっきりしているので、先に知っておけば防げます。

牛乳を入れたら煮立てない

牛乳を入れたあとにぐらぐら沸かすと、乳のたんぱく質が固まって細かいつぶつぶが浮き、ざらついた口当たりになります。牛乳は一度に入れず数回に分けて加え、弱火で鍋のふちがふつふつする程度に保つのが安全です。もし分離してしまったら、火を止めて泡立て器で手早く混ぜると、ある程度なめらかに戻ることがあります。

牛乳を加えて、ふちに小さな泡が出る程度の弱火で温めているクラムチャウダー

粉は具にまぶしてから水分を入れる

薄力粉を煮えたスープに直接入れると、表面だけが固まって中に粉が残る「だま」になります。手順2のように、バターで炒めた具に粉をまぶしてから水分を少しずつ加えるのが、いちばん失敗の少ないやり方です。だまができたら、お玉の背で鍋肌に押しつけてつぶすか、その部分だけざるでこして戻します。

とろみが足りないとき・つきすぎたとき

  • ゆるいとき:鍋の中のじゃがいもをいくつかお玉の背でつぶして混ぜる。でんぷんが溶け出して、粉を足さなくても少しとろみがつく
  • もっととろみがほしいとき:同じ量のバターと薄力粉を練り合わせたものを、少しずつ溶かし入れる
  • 重すぎるとき:牛乳を少しずつ足してのばし、薄まったぶんは塩で調える

粉を使わずに作るなら

薄力粉を使わない場合は、じゃがいもを多めにして半分ほどつぶすと、さらっとしたやさしいとろみになります。手早く済ませたい日は、ホワイトシチューのルウを1〜2かけ溶かす方法もあります。ルウには塩気と油脂が入っているので、コンソメとバターは控えめにして、味を見ながら調整してください。コクを足したいときは、牛乳の一部を生クリームに置き換えると、こってりした仕上がりになります。

よくある質問

Q. 残ったあさりの缶詰はどう保存すればいい?

開けた缶詰を缶のまま冷蔵庫に入れるのは避け、ふた付きの保存容器に缶汁ごと移して冷蔵します。缶のままにしておくと、開けた缶の内側が空気に触れて、金属のにおいが中身に移ったり風味が落ちたりすることがあるためです。開封後は生ものと同じように考え、1〜2日を目安にできるだけ早く使い切ってください。保存のしかたは、缶のラベルやメーカーの案内もあわせて確認しましょう。

缶汁ごと保存容器に移した、残りのあさりの身

Q. 生のあさりでも作れる?

作れます。砂抜きした殻付きのあさり(200〜300gほど)を、酒少々と一緒に鍋に入れてふたをし、口が開くまで蒸し煮にします。殻から身を外し、蒸し汁を缶汁の代わりに使えば、あとの手順は同じです。蒸し汁の底には細かい砂が残ることがあるので、上澄みだけを使うか、キッチンペーパーを敷いたざるでこしてから加えます。

Q. 作り置きはできる?冷凍しても大丈夫?

冷蔵するなら、粗熱を取ってからふた付きの容器に入れ、翌日、長くても2日ほどで食べ切るのが無難です。冷凍もできますが、じゃがいもは冷凍すると水分が抜けて、スカスカした食感になります。冷凍する場合は、じゃがいもを取り除くか、つぶしてスープになじませてから保存袋に入れてください。解凍して温めると牛乳が少し分離することがあるので、弱火で混ぜながら温め直します。冷凍した分も、2〜3週間を目安に早めに食べ切りましょう。

Q. 赤いクラムチャウダーとは何が違う?

この記事で紹介した牛乳ベースの白いものは「ニューイングランド風」、トマトを使った赤いものは「マンハッタン風」と呼ばれます。赤いほうは牛乳を使わずにトマト缶と水で煮るので、分離の心配がなく、さっぱりした味わいになります。あさりの缶汁をスープに使うことと、身を最後に入れることは、どちらでも変わりません。

まとめ

あさりの水煮缶があれば、砂抜きの手間をかけずに、30分ほどであさりの旨みがしっかりした白いスープが作れます。押さえるポイントは次の4つです。

  • 缶汁は捨てずに、水と合わせてスープに使う
  • 薄力粉はバターで炒めた具にまぶしてから、水分を少しずつ加える
  • 牛乳を入れたら弱火にして、煮立てない
  • あさりは最後に加えて温める程度にし、塩は味見してから足す

基本の味が決まったら、きのこやコーンを足したり、砕いたクラッカーを浮かべてアメリカ風にしたりと、好みで変えて楽しめます。まずは水煮缶を1缶用意して、缶汁を取り分けるところから始めてみてください。

できあがったクラムチャウダーの鍋とお玉、添えたクラッカー

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