灯油ポンプが止まらない原因|電池・センサー・差し込み方を順に確かめて、あふれを防ぐ

灯油ポンプが止まらない原因のイメージ画像 トラブル解決

電動の灯油ポンプは、満タンになるとセンサーが灯油を感じ取って止まります。それが止まらずにあふれそうになるとき、灯油ポンプが止まらない原因としてまず疑うのは電池です。使用推奨期限の切れた電池やアルカリ以外の電池では、ポンプの動きや自動停止が不安定になることがあります。次がセンサー管の差し込み方で、斜めに入っていたり浅かったりすると液面を正しく拾えません。給油口にフィルターや中栓があるタンクでも誤作動が起きます。この記事では、確かめる順番と、あふれたときの処置、給油中に守りたいことを順にまとめます。

止まらないときは、まず電池を確かめる

電動の灯油ポンプの多くは、ストーブのタンクに差し込む管の先にセンサーがあり、灯油の液面がそこに届くとモーターを止めるしくみです。
つまり「止まらない」の裏には、センサーが液面を感じ取れていないか、感じ取っても止める力が足りていないかのどちらかがあります。
ポンプの電気は乾電池だけでまかなっているので、最初に見るべきは電池です。

電池ボックスのふたを外した電動灯油ポンプの頭部と、ラベルのない金属の筒のような単3電池1本

電池で確かめる4つのこと

灯油ポンプのメーカーであるセンタック株式会社の「故障かな?と思ったら」では、動かない・すぐ止まるといった症状でも、まず電池の確認を挙げています。止まらないときにも同じ順で見ておくと早く片づきます。

  • 使用推奨期限:電池の側面かマイナス側の面に書いてあります。買い置きの電池でも、期限が近いものは避けます。
  • 電池の種類:アルカリ電池を使うよう案内している機種が多いです。マンガン電池や充電池を入れているなら、新しいアルカリ電池に替えて試します。
  • 向き:プラスとマイナスが合っているか、電池ボックスのふたが浮いていないかを見ます。
  • 寒さ:冬の玄関先や屋外では、電池が冷えて力が出ないことがあります。室内で電池を温めてから入れ直すと動くことがあります。

電池を入れたまま夏を越したポンプは、電池の液漏れで端子に白い粉やさびが付いていることがあります。乾いた布や綿棒で拭いても接触が戻らないほど傷んでいるなら、無理に削らず買い替えを考えたほうが安全です。

センサー管の差し込み方と、給油先のタンクの形を見直す

電池を新しくしても止まらない場合は、センサーが液面に届く位置にあるかを確かめます。センタックの案内では、自動停止しないときの対処として「付属のクリップでしっかり固定する」「センサー管をタンクに垂直に入れる」「タンクの中に十分に入れる」の3つを挙げています。

キャップを外した石油ストーブのカートリッジタンクの給油口を、上から見たところ

差し込み方で起きやすいこと

状態 何が起きるか 直し方
管が斜めに入っている センサーが液面に届く前に、灯油が給油口からあふれる 給油口に対してまっすぐ差し、クリップで固定する
差し込みが浅い 液面がセンサーの高さまで上がる前にタンクがいっぱいになる 管をタンクの奥まで十分に入れる
クリップが浮いている 給油中に管が動いて位置がずれる 給油口の縁にしっかり掛ける
センサー部が汚れている 液面を正しく感じ取れないことがある 乾いた布でやさしく拭く。傷を付けない

タンクの給油口にフィルターや中栓がある場合

カートリッジタンクの給油口に網状のフィルターや中栓が付いていると、管が奥まで入らなかったり、ごみが詰まって誤作動を起こしたりすることがあります。センタックの案内でも、フィルターや中栓のあるタンクでは異物の詰まりが誤作動の原因になりうるとして、異物を取り除いてから試すよう書かれています。ほかのメーカーの説明書にも、給油口の形によっては自動停止が正しく働かないという注意があります。手持ちのポンプの説明書で、使えるタンクの形を一度確かめておくと安心です。

ポリタンクの置き場所も見直す

ポリタンクをストーブのタンクより高い所に置くと、モーターが止まったあとも、ホースの中の灯油が高低差で流れ続けることがあります。ポリタンクは床に置き、給油先のタンクと同じ高さか、それより低い位置で使います。

あふれたときの処置と、給油中に守りたいこと

止まらずにあふれてしまったら、まずポンプのスイッチを切り、管をタンクから抜きます。慌てて持ち上げると管の中の灯油がしたたるので、ポリタンクの口の上で抜くか、古布を当てながら抜きます。

床にこぼれた灯油を、ゴム手袋をした手で古布を当てて吸い取っているところ

こぼれた灯油の拭き取り方

  1. 近くのストーブやファンヒーターが消えていることを確かめる。点火中なら先に消火する
  2. ゴム手袋をして、新聞紙や古布を上から押し当てて吸い取る。こすって広げない
  3. 窓を開けて換気し、においが抜けるまで火気を使わない
  4. 灯油を吸わせた紙や布は、自治体の出し方に従って処分する

灯油がストーブ本体にかかった場合は、内部にしみ込んでいることがあります。拭き取りが不十分なまま点火して、こぼれた灯油に火が移る火災も起きているので、本体にかかったときは点火せず、販売店やメーカーに相談します。

給油中に守りたいこと

  • 給油は必ず消火してから:広島市消防局も、給油の際は必ず一旦消火し、給油後は燃料タンクの蓋がしっかり閉まっているか確かめるよう呼びかけています。消えた直後の本体はまだ熱いので、少し待ってから給油します。
  • その場を離れない:自動停止はあくまで補助と考え、満タンに近づくまで手元を見ています。
  • ガソリンと分けて保管する:取り違えて給油すると火災につながります。ガソリンは専用の容器で、灯油とは別の場所に置きます。
  • 火気と熱から離れて作業する:給油は玄関や屋外など、ストーブから離れた場所で行います。

ポンプの替えどき

灯油ポンプは消耗品で、何年もつかは使い方や機種によって違います。電池を新しくし、差し込み方も説明書どおりにしているのに止まらない、モーターの音が弱く吸い上げが遅い、ホースが硬くなってひびが入っている、といった状態なら買い替えの目安です。分解して直そうとすると、灯油が漏れたり、センサーが正しく働かなくなったりするおそれがあるのでやめておきます。

よくある質問

ふたを閉めて日の当たらない物置の床に置いた、青いポリタンク

スイッチを入れると、給油が始まる前にすぐ止まってしまいます

止まらないのとは逆の症状ですが、こちらも電池の期限切れが原因のことがあります。また、タンクが本体と一体になった石油ストーブには使えない機種があります。センタックの案内では、一体型ではセンサーがすぐ感知して止まってしまうためとしています。

一度止まったあと、もう一度スイッチを入れて継ぎ足してもいいですか

止まった時点がほぼ満タンです。継ぎ足すとあふれやすいので、そのまま終えます。タンクの中が見えないときは、給油口から液面をのぞいて確かめてください。

余った灯油は来シーズンまでポリタンクで保管できますか

灯油は日光や熱で傷みやすく、古くなった灯油はストーブの不調の原因になります。シーズン中に使い切る量を買い、残ったものは販売店に引き取りを相談するのが無難です。保管中はふたを閉め、日の当たらない場所に置きます。

灯油は静電気で火がつきますか

灯油の引火点は40℃以上で、ふだんの室温ではガソリンほど火がつきやすい油ではありません。ガソリンは別で、静電気の小さな火花でも引火するおそれがあります。灯油用のポンプをガソリンに使わない、ストーブや火の気の近くで給油しない、灯油をしみ込ませた布を火のそばに置かない、の3つは必ず守ります。

まとめ

青いポリタンクに差した電動灯油ポンプと、その横の床に置いたストーブのカートリッジタンク

電動のポンプが自動で止まらないときは、次の順で確かめると原因を絞り込めます。

  1. 電池:期限内のアルカリ電池か、向きは正しいか、冷えていないか
  2. 差し込み方:センサー管がタンクにまっすぐ、十分な深さで入り、クリップで固定されているか
  3. タンクの形:給油口のフィルターや中栓にごみが詰まっていないか、使える形のタンクか
  4. 置き場所:ポリタンクが給油先より高い所にないか

電池を替えて差し込み方を直しても改善しないなら、ポンプ本体の故障を疑います。これで直らなければ、分解せずにメーカーに相談するか買い替えます。どの場合も、給油はストーブを消してから行い、満タンになるまでその場を離れないことが、あふれを防ぐいちばん確かな方法です。次に給油する前に、ポンプの電池の期限とセンサー管の差し込み方だけ確かめておいてください。

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