充電器が熱いときの危険の目安と対処|「いつもより熱い」で使用をやめ、熱をためない置き方に変える

充電器が熱いときの危険の目安と対処のイメージ画像 トラブル解決

充電器やACアダプターは、使っているうちに手で触って温かいと感じる程度に熱を持つことがあります。ただし、以前より明らかに熱い、触っていられないほど熱い、本体が膨らんだ・変色した、焦げたにおいがする、といった変化があれば、すぐに使うのをやめるのが基本です。この記事では、充電器が熱いときの危険の目安と対処を、NITE(製品評価技術基盤機構)やメーカーが公開している注意点をもとに整理しました。その場でやること、熱をためない置き方、買い替えるときに見るところまで順に紹介します。

充電中に温かくなるのは普通? 危ない熱との境目

充電器は、コンセントの電気をスマホやパソコンが使える形に変える部品です。変換のときにどうしても熱が出るので、充電中や充電直後に本体がほんのり温かいのは珍しいことではありません。急速充電に対応した小型の充電器や、ノートパソコン用の大きめのACアダプターは、とくに熱を持ちやすい傾向があります。

家庭で判断するときは、温度の数字よりも「いつもと比べてどうか」を見るのが現実的です。充電器の温度を家庭で測る方法や、何度までなら安全という一律の数字は、公的な資料では示されていません。NITEは、リチウムイオン電池を使った製品について「充電中にこれまでよりも熱くなった」ことを、使用をやめるべき異常のひとつに挙げています。

状態 考え方
触ると温かい。手で握っていられる 使っていると起こる範囲。風通しのよい場所で様子を見る
以前より明らかに熱い 異常のサイン。いったん外して原因を確かめる
熱くて触っていられない すぐに使うのをやめる
膨らみ・変色・焦げたにおい・異音がある 使用を中止し、メーカーや購入店に相談する

なお、温かい程度でも、長いあいだ肌に触れたままにするのは避けてください。Appleはサポートページ(英語版)で、動作中や電源につないだ機器・電源アダプタ・ワイヤレス充電器に、長時間肌が触れる状況を避けるよう呼びかけています。布団の中でスマホを充電しながら握って寝る、といった使い方は低温やけどにつながるおそれがあります。

手のひらにのせた、充電を終えたばかりの白いACアダプター

すぐに使うのをやめたいサインと、その場の対処

次のような変化が一つでもあれば、熱さの程度にかかわらず使うのをやめます。NITEの注意喚起とAppleのサポートページ(日本語版)に挙がっている内容をまとめると、目安は次のとおりです。

  • 充電中に、これまでより熱くなった(NITE)
  • 本体やバッテリーが膨らんだ、変形した(NITE)
  • 充電できない、不意に電源が切れる(NITE)
  • ケースが割れている、変色している、目に見える傷みがある(Apple)
  • プラグの刃以外の部分から火花が出る、アダプタやケーブルの中から破裂音がする(Apple)
  • 焦げたようなにおいがする

熱いと気づいたときの手順

  1. コンセントから抜く:触っていられないほど熱いときは、本体を握らず、コードの根元のプラグ部分を持って抜きます。手袋や乾いた厚手の布を使うと安心です。
  2. スマホやバッテリーからも外す:つないだままにしないで、充電を止めます。
  3. 燃えやすい物から離して冷ます:布団やカーテン、紙類のない、床やタイルの上に置きます。冷蔵庫や冷凍庫に入れて急に冷やすのはやめましょう。
  4. 変形や膨らみがないか確かめる:冷めてから、外装の割れ・変色・膨らみを見ます。
  5. メーカーや購入店に相談する:異常があれば、そのまま使い続けず、型番を控えて問い合わせます。
毛布の上で充電しているスマホと充電器(熱がこもりやすい置き方)

膨らんだモバイルバッテリーのように電池そのものに異常が出た物について、NITEは、発火や破裂に備えて金属製の缶などに入れて保管し、事業者の対応が決まるまでごみとして捨てないよう呼びかけています。万が一煙や火が出たときは、消火器を使うか大量の水をかけて被害の広がりを防ぎ、手に負えないと感じたらすぐに避難して119番に通報する、というのがNITEの案内です。

異常が出たモバイルバッテリーを入れておく、ふた付きの金属缶

コンセントやプラグ側が焦げている、においがするという場合は、充電器ではなく差し込み口の問題のこともあります。延長コードやテーブルタップにたくさんの機器をつないでいる場合は、そちらの熱も確かめてください。

熱をためない置き方と、買い替えるときに見るところ

充電器が熱くなる原因として家庭でまず疑いたいのは、熱の逃げ場がない置き方です。Appleは日本語版のサポートページで、アダプタを換気のよい場所で使うよう案内し、ソファのそば、毛布の下、厚いカーペットの上など通気の悪い場所では、過熱を防ぐためにアダプタがオフになることがあると説明しています。

今日から変えられる置き方

  • 布団・枕・クッションの上や下で充電しない。床やテーブルなど硬い面に置く
  • 充電器の上に本や衣類を重ねない
  • 家具とコンセントのすき間に押し込んだままにしない
  • 夏の車内や、直射日光の当たる窓ぎわにモバイルバッテリーを置いたままにしない
  • 落とした・踏んだあとは、しばらく様子を見て、熱さや膨らみが出たら使わない

車内については、NITEが2024年7月の注意喚起でJAF(日本自動車連盟)のテストを引き、直射日光が当たるとダッシュボードの上が70℃を超えることがあると紹介しています。真夏以外でも、晴れて暑い日には事故が起きているとして、車を離れるときはリチウムイオン電池を使った製品を車内に残さないよう呼びかけています。同じ資料には、約8年使って電池が劣化していたモバイルバッテリーが、車内で発火したとみられる事故も載っています。

真夏の日差しが当たる車のダッシュボード(モバイルバッテリーを置いたままにしない)

買い替えるときはPSEマークを見る

充電器やACアダプターは電気用品安全法の対象で、国内で売られている物にはPSEマークが付いています。モバイルバッテリーも、経済産業省が2018年に規制の対象に加え、2019年2月1日からはPSEマークのない製品は製造・輸入・販売ができなくなりました。通販で安い物を選ぶときは、本体か商品ページにPSEマークがあるか、販売元の連絡先がはっきりしているかを確かめると安心です。

あわせて、手持ちの製品がリコールの対象になっていないかも見ておきましょう。NITEの事故情報の検索サービス「SAFE-Lite」や、メーカーの告知ページで製品名や型番を入れると調べられます。

よくある質問

Q. 充電器が温かいのは故障ですか?

手で握っていられる程度に温かいだけなら、使っていると起こる範囲のことが多いです。気にしたいのは「前より熱い」「触っていられない」「膨らみやにおいがある」といった変化です。こうした変化があれば、故障を疑って使うのをやめ、メーカーに相談してください。

Q. 何度までなら安全ですか?

家庭向けに「何度以下なら安全」と示した公的な目安は、見当たりませんでした。製品によっては、使ってよい周りの温度が取扱説明書に書かれているので、まずはそれを確認します。数字よりも、いつもの温かさとの違いで判断するのが実用的です。

Q. 膨らんだモバイルバッテリーはどう捨てればいいですか?

家庭ごみには出さないでください。収集車や処理施設で火が出るおそれがあります。自治体の消費生活の資料では、端子をビニールテープなどでふさいで絶縁したうえで、販売店やメーカーの回収に出すよう案内しているものがあります。膨らみがある物は回収の扱いが変わることもあるので、メーカーかお住まいの自治体の案内を確かめてから出しましょう。

端子をビニールテープでふさいだ、処分前のモバイルバッテリー

Q. PSEマークのない古いモバイルバッテリーは使い続けてもいいですか?

規制が始まる前に買ったモバイルバッテリーは、買い替える必要はないと報じられています。ただ、年数がたった電池は劣化していることがあります。熱くなりやすくなった、減りが早くなった、と感じたら、PSEマークの付いた物への買い替えを考えてください。

まとめ

  • 充電中にほんのり温かいのは珍しくない。判断は「いつもと比べてどうか」で
  • 前より熱い、触っていられない、膨らみ・変色・におい・火花・破裂音があれば使用を中止する
  • 熱いときはプラグ部分を持って抜き、燃えやすい物から離して冷ます。急に冷やさない
  • 布団の上や毛布の下で充電しない。車内や直射日光の当たる場所に置いたままにしない
  • 買い替えはPSEマークと販売元を確かめ、手持ちの製品のリコールも調べておく
寝る前にまとめておいた充電ケーブル(枕元から離した木の棚)

まずは今夜、枕元やソファで充電している場所を見直し、充電器を硬くて風通しのよい場所に移してみてください。

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