数の子の塩抜きの時間と方法|薄い塩水に半日、苦くしないための水替えと味見のタイミング

数の子の塩抜きの時間と方法のイメージ画像 料理・食材保存

数の子の塩抜きの時間と方法は、薄い塩水に浸けて冷蔵庫に入れ、途中で塩水を替えながら半日ほどかけて抜くのが基本です。塩数の子を出している水産会社の案内でも、薄い塩水に約6時間浸け、その間に3回ほど水を替えて、塩分が少し残る程度で止めるよう書かれています。真水で一気に抜くより、薄い塩水でゆっくり抜くほうが、苦みや生臭さが出にくいとされています。この記事では、塩水の作り方から薄皮のむき方、味見のしかた、抜きすぎたときの直し方まで順に紹介します。

塩抜きを始める前に確かめること

数の子はニシンの卵を塩漬けにしたものです。お店では主に「塩数の子」と「味付け数の子」が並んでいて、塩抜きが必要なのは塩数の子のほうです。味付け数の子はそのまま食べられるものが多いので、まずパッケージの表示を確かめましょう。

塩数の子は塩漬けにしてあるぶん日持ちがよく、真空包装で「製造日から冷蔵で1年」としている商品もあります。年末に慌てないよう、早めに買っておき、使う日に合わせて塩抜きを始めることもできます。保存方法と賞味期限は商品ごとに違うので、表示を確かめてください。

塩数の子の商品には「必ず塩抜きしてからお召し上がりください」と書かれているものがあります。塩漬けのままではとても塩辛く、そのままでは食べられません。商品に塩抜きの方法が書かれている場合は、その説明を優先してください。

用意するもの

  • ガラスやホーローの保存容器(数の子が重ならずに沈む大きさ)
  • 水と塩(水1Lに塩小さじ1が目安)
  • 計量スプーン、小皿(味見用)

いつから始めるか

塩抜きと味付けを合わせると、まる1日ほどかかります。おせちに使う場合は、食べる日の前々日の夜か前日の朝に塩抜きを始めると、味付けまで落ち着いて進められます。年末は冷蔵庫が混み合いやすいので、保存容器を平らに置ける場所も先に空けておきましょう。

タイミング すること
1日目の夜 薄い塩水に浸けて冷蔵庫へ
2日目の朝 塩水を替え、薄皮をむく
2日目の昼〜夕方 味見をして塩抜きを止め、漬け地に浸ける
3日目 味がなじんだら切り分けて盛り付ける
白い皿にのせた、塩抜き前の塩数の子

薄い塩水で塩抜きする手順と時間の目安

塩抜きは、薄い塩水と冷蔵庫を使ってゆっくり進めます。手順は次のとおりです。

  1. 塩水を作る。水1Lに塩小さじ1(濃さ約0.5%)を溶かします。数の子がしっかり沈む量を用意してください。
  2. 数の子を浸けて冷蔵庫へ。重ならないように並べ、ふたをして冷蔵庫に入れます。常温に置きっぱなしにはしないでください。
  3. 途中で2〜3回、塩水を替える。数時間たったら塩水を捨てて、新しい塩水に替えます。夜に浸けたなら、翌朝に1回替え、その後は数時間おきに様子を見ます。
  4. 薄皮をむく。水を替えるタイミングで、表面の白い薄皮を取ります(くわしくは次の章で)。
  5. 味見をする。端を小さくちぎって食べ、塩気がほんの少し残る程度になったら塩抜き完了です。まだ塩辛ければ、もう一度塩水を替えて数時間おきます。

浸ける時間は数の子の大きさや塩の強さで変わるので、時計より味見で判断するのが確実です。東和食品の塩数の子の案内では、薄い塩水に約6時間浸け、その間に3回ほど水を替えるとされています。レシピサイトでは、0.5%の塩水に冷蔵庫で8時間ほど浸けてから、新しい塩水に替える手順も紹介されています。どちらも、完全に塩を抜き切らず、少し塩分が残ったところで止めるのは同じです。

真水ではなく塩水を使う理由

真水に浸けても塩は抜けますが、レシピサイトなどでは、薄い塩水でゆっくり抜くほうが苦みや雑味が残りにくいとされています。東和食品の案内でも、水に少量の塩を入れる方法を「呼び塩」と呼び、こうすると数の子の塩分が早く抜けると説明しています。塩鮭などほかの塩蔵品の塩抜きも同じ考え方で、「塩鮭の塩抜きの方法と時間の目安|1〜1.5%の塩水で冷蔵庫へ。甘塩・辛口別の時間と味見のコツ」でも紹介しています。

薄い塩水を張ったガラスの保存容器に、すっかり沈めた数の子

薄皮のむき方と、抜きすぎ・苦みが出たときの直し方

薄皮は水の中で指の腹を使う

数の子の表面には、白く薄い膜が付いています。残っていると口当たりが悪く、漬け地の味もしみにくくなります。塩水を替えるときに、ボウルに張った水の中で数の子を持ち、指の腹で表面をやさしくこすると、膜がよれて端に集まってきます。細かいすき間に残ったものは、竹串の先で引っかけて取りましょう。

  • 力を入れると数の子が割れるので、こするのは表面だけ
  • 塩抜きの前半で少しやわらかくなってからのほうがむきやすい
  • 多少割れても、切り分けて盛り付ければ気にならない

抜きすぎて味がない・苦いとき

塩を抜きすぎると、味が抜けたうえに苦みが出ることがあります。そのときは、濃さ1%ほどの塩水(水500mlに塩小さじ1弱)に浸け直して冷蔵庫に入れ、様子を見ながら塩気を戻す方法が紹介されています。1〜2時間ごとに味見をして、ちょうどよくなったところで取り出してください。

うまくいかないときの原因と対処

困ったこと 考えられる原因 対処
まだ塩辛い 浸ける時間が足りない、塩水を替えていない 新しい塩水に替えて、数時間ごとに味見を続ける
味がなく、苦い 塩を抜きすぎた 1%ほどの塩水に浸け直して塩気を戻す
生臭さが気になる 薄皮が残っている、抜きすぎている 薄皮をていねいに取り、塩気が足りなければ1%の塩水で戻す
ぼろぼろに割れた 薄皮を取るときに強くこすった 表面だけをなでるように。割れたものは小さめに切って盛る
漬け地の味が入らない 薄皮が残っている、漬ける時間が短い 薄皮を取り直し、冷蔵庫で半日以上おく

塩抜き後は漬け地で味をなじませる

塩抜きが終わったら、水気をふいて漬け地に浸けます。一例として、だし200mlに薄口しょうゆ大さじ1と1/2、みりん大さじ1を合わせ(みりんは一度煮立ててアルコールを飛ばし、冷ましてから使う)、数の子がすっかり沈むように浸けて冷蔵庫で半日以上おきます。食べる直前に一口大に切り、かつお節をのせれば完成です。

おせちの準備は、黒豆や栗きんとんと並行して進めると効率よく進みます。黒豆を煮るなら「黒豆がしわにならない煮方のコツ|煮汁から出さず冷めるまで浸けておく」も参考にしてください。

水を張ったボウルの上で、数の子の白い薄皮を指でこすって取る手元

よくある質問

Q. 急いでいるときは、何時間で塩抜きできますか?

A. 小さめのものや塩が弱めのものなら、数時間で食べられる塩加減になることもあります。ただ、急いで真水に浸けたり、何度も水を替えたりすると苦みが出やすくなります。時間がないときほど、こまめに味見をして早めに止めるのがおすすめです。

Q. 塩抜きの途中で寝てしまっても大丈夫ですか?

A. 冷蔵庫に入れて薄い塩水に浸けているなら、一晩そのまま置いてもかまいません。翌朝に味見をして、塩気が残っていれば水を替えて続けます。抜けすぎていたら、1%ほどの塩水で塩気を戻してください。

Q. 塩抜きした数の子は、どのくらい日持ちしますか?

A. 塩を抜くと塩漬けのときより傷みやすくなります。漬け地に浸けた数の子は冷蔵庫で保存し、取り分けるときは清潔な箸を使って、数日のうちに食べきりましょう。においやぬめりが気になるときは食べないでください。

Q. 味付け数の子も塩抜きが必要ですか?

A. 味付け数の子は、そのまま食べられるように味が付けてあるものが多く、塩抜きは不要です。商品によって扱いが違うことがあるので、パッケージの説明に従ってください。

だしの漬け地にひたして冷蔵庫で味をなじませる数の子

まとめ

数の子の塩抜きは、薄い塩水と冷蔵庫を使って半日ほどかけ、味見をしながら少し塩分が残るところで止めるのがいちばんの近道です。

  • 塩抜きが必要なのは塩数の子。味付け数の子は不要なことが多い
  • 水1Lに塩小さじ1の塩水に浸けて冷蔵庫へ。途中で2〜3回水を替える
  • 薄皮は水の中で指の腹を使ってこすり取る
  • 抜きすぎて苦いときは、1%ほどの塩水で塩気を戻す
  • 塩抜きと味付けでまる1日。おせちなら前々日の夜か前日の朝に始める

まずは手元の数の子のパッケージを見て、塩数の子か味付け数の子かを確かめ、塩抜きを始める日を決めておきましょう。

食べやすく切り、かつお節をのせて小鉢に盛った数の子

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