お歳暮が届いたら、できれば当日か翌日、遅くとも3日以内にお礼状を出すのが目安です。内容は「確かに受け取りました」という報告とお礼、品物の感想や家族が喜んでいる様子、そして相手の健康を気づかう一言の3つがあれば十分で、長い文章はいりません。品物の名前と、それをどう楽しんだかを一言入れるだけで、定型文でも気持ちのこもった手紙になります。この記事では、お礼状の基本の組み立て、はがきと封書の使い分け、上司・取引先・親戚・友人など相手別にそのまま使える文例、出すのが遅れたときの書き方を順に紹介します。
お礼状に入れる3つの要素と、出す時期の目安
高島屋のギフト解説(2026年10月)では、お歳暮をいただいたら、まずお礼状を送るのがマナーとしたうえで、お礼状には「贈りものを確かに受け取りました」と伝える意味合いもあると説明しています。入れておきたいのは次の3つです。
- 受け取った報告と感謝:「このたびは結構なお品をお送りいただき、ありがとうございました」
- 品物の感想や、家族・職場の様子:「家族で早速いただきました」「社員一同で美味しくいただいております」
- 相手を気づかう言葉:「寒さ厳しき折、どうぞご自愛ください」
出す時期については、同じ解説で、郵便なら届いた当日か翌日がよく、遅くとも3日以内に送るよう心がけるとしています。すぐに書けない場合は、先に電話やメールでお礼を伝え、1週間以内にはお礼状を出すのが目安です。年末は郵便も混み合うので、届いたその週のうちに投函するつもりで準備しておくと慌てません。
お返しは基本的にいらない
お歳暮は、日ごろお世話になっている相手へ感謝を込めて贈るものです。高島屋の解説でも、お歳暮には基本的にお返しは不要で、気になる場合に品物を贈ってもよい、という扱いになっています。いただいた側がまずするべきことは、品物を選ぶことより、お礼状を早めに出すことです。

はがきと封書、どちらで出すか|相手との関係で選ぶ
形式に厳密な決まりはありませんが、相手との距離感で選ぶと失敗がありません。
| 相手 | おすすめの形 | 書き方のポイント |
|---|---|---|
| 上司・恩師など目上の人 | 封書(縦書きの便せん) | 頭語と結語(拝啓・敬具)、時候の挨拶を入れる |
| 取引先(会社宛て) | 封書 | 会社名・肩書きを正しく。社員一同で受け取ったことを伝える |
| 親戚・義両親 | はがき、または封書 | 堅すぎない言葉で、家族の近況を一言添える |
| 親しい友人 | はがき・カード、電話やメールでも可 | 形式より、早さと具体的な感想を大事に |
書き出しと結びの組み立て
封書で改まって書くときは、次の順に並べると整います。
- 頭語(拝啓)
- 時候の挨拶(12月なら「師走の候」「歳末の候」、やわらかくするなら「年の瀬も押し迫ってまいりました」)
- 相手の安否を気づかう一文(「皆様にはお健やかにお過ごしのことと存じます」)
- お歳暮のお礼と感想
- 一年のお礼
- 相手を気づかう結び(「どうぞよいお年をお迎えください」)
- 結語(敬具)、日付、署名
はがきや親しい相手なら、頭語と時候の挨拶は省いて、お礼から書き始めてかまいません。どの形でも、品物の名前と、それをどう楽しんだかを一言入れると、定型文に見えなくなります。

相手別にそのまま使える文例6本
〇〇の部分を品物や状況に合わせて差し替えてください。改まった文例は封書向け、やわらかい文例ははがき向けです。
文例1:上司へ(封書)
拝啓 師走の候、〇〇様におかれましてはますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
このたびはご丁寧なお歳暮の品をお送りいただき、誠にありがとうございました。いただいた〇〇は家族で早速味わい、子どもたちも大喜びでございました。
本年は〇〇の件をはじめ、ひとかたならぬご指導をいただきましたこと、心より御礼申し上げます。
寒さが一段と厳しくなってまいりました。どうぞお体を大切に、よいお年をお迎えください。
敬具
文例2:取引先へ(会社として・封書)
謹啓 歳末の候、貴社ますますご繁栄のこととお喜び申し上げます。
このたびは結構なお品をお贈りいただき、誠にありがとうございました。社員一同、ありがたく頂戴しております。
本年中は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。来年も変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。
略儀ながら書中をもちまして御礼申し上げます。
謹白
文例3:義両親・親戚へ(はがき)
お義父さん、お義母さん、立派な〇〇をありがとうございました。週末に家族で鍋にしていただき、子どもはおかわりまでしていました。
今年もいろいろと気にかけていただき、本当にありがとうございました。
年末年始は〇日ごろにうかがう予定です。寒い日が続きますので、どうぞ暖かくしてお過ごしください。
文例4:親しい友人へ(カード・メール)
〇〇、素敵なお歳暮をありがとう! 届いたその日にさっそく〇〇を開けて、夫婦で「これはおいしいね」と言い合いました。
今年はなかなか会えなかったけれど、来年はぜひゆっくりお茶でもしようね。風邪をひかないように、よいお年を。
文例5:恩師や年長の知人へ(はがき)
年の瀬も押し迫ってまいりましたが、先生にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
このたびは心のこもったお品をお送りいただき、ありがとうございました。〇〇は、ちょうど家族がそろった晩に皆でいただきました。
寒さ厳しき折、どうぞご自愛ください。
文例6:お礼が遅れてしまったとき
このたびは結構なお品をお送りいただき、ありがとうございました。
早速お礼を申し上げるべきところ、年末の慌ただしさにまぎれ、遅くなりましたことをお詫び申し上げます。
いただいた〇〇は家族で大切にいただいております。
どうぞ穏やかな年の瀬をお過ごしください。
遅れたときは、言い訳を長く書かず、お詫びを一文入れて、あとは普段どおりのお礼にするのがすっきり読めます。

よくある質問
Q. メールや電話でのお礼だけでも失礼になりませんか?
A. 親しい友人や家族なら、メールや電話でも気持ちは十分伝わります。目上の人や取引先には、電話やメールで先にお礼を伝えたとしても、あとからお礼状を出しておくと丁寧です。高島屋の解説でも、すぐに出せないときは電話かメールでお礼を伝え、1週間以内にお礼状を出す、という順番が紹介されています。
Q. 年明けにお礼状を出すことになったら、どう書けばいいですか?
A. 年が明けてから出すなら、「よいお年をお迎えください」は使わず、新年の挨拶を添えて書き直します。お返しの品を贈る場合も、時期によって表書きが変わり、高島屋の解説では、年明けのお正月は「お年賀」、大寒の前後は「寒中御見舞」などとして贈るとしています。
Q. 相手やこちらが喪中のときは、お礼状を出してもいいですか?
A. お歳暮はお祝いの品ではなく、日ごろの感謝を伝える贈り物なので、喪中でもお礼状は普段どおり出してかまいません。ただし「おめでとうございます」のようなお祝いの言葉は避け、「穏やかな新年をお迎えください」のような言い方にしておくと安心です。
Q. 夫あてに届いたお歳暮のお礼状は、誰の名前で出しますか?
A. 宛名になっている本人の名前で出すのが基本です。家族が代わりに書く場合は、本人の名前の左下に小さく「内」と添える書き方があります。迷うときは、本人に一言確認してから出すと確実です。

まとめ
お歳暮のお礼状の書き方と例文のポイントをまとめます。
- 時期:届いた当日か翌日、遅くとも3日以内。無理なら先に電話やメールでお礼を伝え、1週間以内にお礼状を
- 中身:受け取った報告と感謝、品物の感想や家族の様子、相手を気づかう一言の3つ
- 形式:目上の人と取引先は封書、親戚ははがきか封書、友人はカードやメールでも可
- お返し:基本的には不要。まずはお礼状を早めに
品物をどう楽しんだかを一言入れるだけで、文例をもとにしたお礼状でも、自分の言葉で書いた手紙になります。
参考にした資料:高島屋オンラインストア「お歳暮のお返しは必要? 金額相場や返礼品のマナーについて徹底解説」(2026年10月14日)
お歳暮が届く前に、便せんと封筒、切手を一式そろえて机の引き出しに入れておくと、届いたその日に書き始められます。


