年賀状の添え書きは、印刷した面の余白に手書きで1〜2行あれば十分です。迷ったら「相手を気づかう言葉」と「近況か、今年の一言」を組み合わせると、どの相手にも失礼なくまとまります。たとえば上司なら「寒さ厳しき折 どうぞご自愛ください」、友人なら「今年こそ 春に会おうね」といった具合です。この記事では、上司・恩師・友人・親戚・しばらく会っていない人・喪中明けの相手に分けた文例と、「去年」などの避けたい言葉、2027年用の年賀状を元日に届けるための投函の目安まで、順番にまとめます。
添え書きは「気づかい+近況」の2行で十分
添え書きに長い文章はいりません。はがきの余白は限られているので、2行、多くても3行に収めると読みやすく、字の大きさもそろいます。組み立ては次の2つを足すだけです。
- 相手を気づかう言葉:「お元気ですか」「どうぞご自愛ください」「ご家族の皆様にもよろしくお伝えください」
- 自分の近況か、今年の一言:「春から新しい部署に移りました」「今年はぜひお会いしたいです」
賀詞(「謹んで新年のお慶びを申し上げます」など)と旧年中のお礼が印刷されているなら、添え書きで同じ内容を繰り返す必要はありません。印刷面にない「その人だけに向けた話」を書くと、手書きの一言が生きます。
書くときの小さなコツ
- 宛名を書く前に、添え書きから書く(失敗しても宛名を書き直さずに済む)
- 書き出しの位置を賀詞の文頭にそろえ、印刷の文字より少し小さめに書く
- 年賀状には句読点を打たない慣習があります。気になる相手には、読点の代わりに一字分あけて書くと読みやすさも保てます
- 2027年は未(ひつじ)年です。干支にちなんだ一言を添えるなら「穏やかな一年になりますように」のような、言葉の印象で伝える書き方が無難です

相手別の一言例文(上司・恩師・友人・親戚ほか)
同じ「今年もよろしく」でも、相手によって言葉の硬さを変えると印象が整います。そのまま使える形で並べたので、自分の状況に合わせて一部を差し替えてください。
上司・職場の目上の人
- 昨年は何かとご指導いただき ありがとうございました 本年もどうぞよろしくお願いいたします
- 昨年の〇〇の案件では大変お世話になりました 今年は一人で任せていただけるよう励みます
- 寒さ厳しき折 どうぞご自愛ください
目上の人には「頑張ってください」「ご苦労さまです」は避け、「ご自愛ください」「ご指導のほどお願い申し上げます」と、お願いや気づかいの形にします。具体的な仕事の名前を一つ入れると、定型文に見えません。
恩師
- 先生に教わった〇〇を 今も仕事で役立てています
- 春から子どもが小学校に上がります 先生のような方に出会えたらと願っています
- ご無沙汰しておりますが 先生もお変わりなくお過ごしでしょうか
恩師への添え書きは、教わったことが今どう生きているかを書くのがいちばん喜ばれます。近況は一つに絞り、長くなりそうなら手紙に回します。
友人
- 今年こそ 春になったらゆっくりごはんに行こうね
- 引っ越しして一年 やっと街に慣れてきたよ 近くに来たら連絡してね
- 昨年は結婚おめでとう 新しい生活が楽しい一年になりますように
友人には会話に近い言葉で構いません。「また会おうね」だけより、「春に」「〇〇のお店で」と時期や場所を書くと、実際に連絡を取るきっかけになります。
親戚
- お正月は伺えず残念ですが 夏休みには子どもたちと顔を見せに行きます
- 皆さまお元気でお過ごしでしょうか 風邪など召されませんように
- 昨年はお祝いをいただき ありがとうございました 〇〇も元気に育っています
親戚には、子どもの成長や家族の様子を短く伝えると喜ばれます。お祝いやお土産をもらった相手には、そのお礼をひと言入れておくと丁寧です。
しばらく会っていない人
- すっかりご無沙汰しています お元気でお過ごしですか
- 年賀状で近況を知るのが毎年の楽しみです 今年もお元気で
- こちらは相変わらず〇〇で働いています またどこかでお会いできたらうれしいです
何年も会っていない相手に、無理に「会いましょう」と書く必要はありません。相手の様子をたずねる一言と、自分が元気でいることが伝われば十分です。
喪中明けの相手・自分が喪中明けのとき
- (自分が前年喪中だったとき)昨年は喪中のため年始のご挨拶を控えさせていただきました お心遣いをありがとうございました
- (自分が前年喪中だったとき)おかげさまで家族一同 少しずつ落ち着いてまいりました
- (相手が前年喪中だったとき)お変わりなくお過ごしでしょうか 穏やかな一年になりますようお祈りしております
相手が昨年喪中だった場合は、亡くなった方のことに深く触れず、相手の今の暮らしを気づかう言葉にとどめます。「おめでたい」を強調する言い回しより、「穏やかな」「健やかな」といった落ち着いた言葉が合います。

書く前に確かめたい言葉のマナー
年賀状は新年を祝う便りなので、終わりや別れを連想させる言葉は避けるのが一般的です。添え書きは手書きで直しにくいので、書く前に一度確かめておきます。
| 気をつけたい言葉 | 理由 | 言い換え |
|---|---|---|
| 去年 | 「去る」の字が入る | 昨年・旧年 |
| 失う・終わる・別れる・倒れる・離れる・滅びる など | 別れや不幸を連想させる忌み言葉とされる | 話題そのものを変える(「転職しました」「新しい部署に移りました」など) |
| 新年あけましておめでとう | 「新年」と「明けまして」で意味が重なる | 「あけましておめでとうございます」か「新年おめでとうございます」 |
| 一月一日 元旦 | 元旦は元日(1月1日)の朝のことで、日付が重なる | 「元旦」か「一月一日」のどちらか一方 |
| 賀正・迎春(目上の人あて) | 2文字の賀詞は略式とされる | 「謹賀新年」「謹んで新年のお慶びを申し上げます」 |
忌み言葉の範囲は解説によって幅があり、決まった一覧があるわけではありません。気になる言葉は使わずに済む書き方へ変えるのがいちばん確実です。たとえば「仕事を失った」と書きたくなる近況は、年賀状では「春から新しい仕事を始めます」のように先の話として伝えるほうが、読む側も受け取りやすくなります。
病気やけが、離婚、介護の大変さといった重い近況も、年賀状の短い添え書きでは誤解されやすい話題です。伝えたい相手には、松の内が過ぎてから手紙や電話で改めて知らせるほうが、気持ちが正しく届きます。

よくある質問
添え書きなしで、印刷だけの年賀状は失礼ですか?
失礼というほどではありませんが、印刷だけだと事務的に見えやすくなります。全員に書く時間がなければ、上司・恩師・しばらく会っていない人など、手書きの一言が特に伝わる相手から優先して書くと負担が減ります。
横書きの年賀状に、縦書きで添え書きしてもいいですか?
印刷面の向きに合わせるのが基本です。横書きのデザインなら横書きで書くと、余白に収まりやすく読みやすくなります。
2027年用の年賀状は、いつまでに出せば元日に届きますか?
日本郵便の発表では、2027年用の年賀はがきは2026年11月2日(月)から2027年1月15日(金)まで郵便局などで販売され、年賀状の引受開始は2026年12月20日(日)です。元日に届けるための差し出しの目安は12月27日(日)とされています。それより前、12月19日以前に出したものは通常の郵便として年内に届いてしまうので注意してください。
届いた年賀状に返事を書くときの一言は?
「早々にお年賀状をいただき ありがとうございました」と、お礼から始めると自然です。松の内(一般に1月7日まで、地域によっては15日まで)を過ぎてしまったら、年賀状ではなく寒中見舞いとして出します。

まとめ
年賀状の添え書きは、上手な文章より「その人に向けて書いた」と分かることが大切です。ポイントを振り返ります。
- 相手を気づかう言葉+近況か今年の一言の、2行で十分
- 目上の人には「ご自愛ください」「ご指導のほど」とお願い・気づかいの形にする
- 友人には時期や場所を入れて、実際に会うきっかけにする
- 喪中明けの相手には、亡くなった方に深く触れず「穏やかな一年に」と気づかう
- 「去年」は「昨年」に、「新年あけまして」「一月一日元旦」の重ね言葉も避ける
- 2027年用は12月27日までの投函が、元日に届ける目安
まずは年賀状を出す相手の一覧に「上司」「友人」などの区分をメモし、この記事の文例から一人ずつ一言を選んで、下書き用の紙に書いてみてください。


