焼き栗をオーブンやトースターで作るときに爆発を防ぐ方法|切り込みの入れ方と機器別の焼き時間の目安

焼き栗をオーブンやトースターで作るときに爆発を防ぐ方法のイメージ画像 料理・食材保存

焼き栗を家で作るなら、焼く前に必ず、鬼皮(外側の硬い皮)へ切り込みを入れてください。栗は水分が多く、殻が閉じたまま加熱すると、中で蒸気がふくらんで逃げ場をなくし、殻ごと弾けます。切り込みは、鬼皮の下の渋皮まで届く深さで、長さ2〜3cmが目安です。それでも切り込みの浅かった粒がはぜることがあるので、加熱中と取り出した直後は顔を近づけないようにします。この記事では、焼き栗をオーブンやトースターで作るときに爆発を防ぐ方法を、下ごしらえ、機器別の焼き方、むき方と保存の順にまとめます。

栗が破裂する理由と、焼く前の下ごしらえ

破裂を防げるかどうかは、焼く前の準備でほぼ決まります。やることは、水に浸す、傷んだ粒を除く、切り込みを入れる、の3つです。

殻の中で蒸気の逃げ場がなくなると弾ける

生の栗は、重さの半分以上が水分です。加熱するとこの水分が蒸気になってふくらみますが、鬼皮は硬くて蒸気をほとんど通さないため、殻の中の圧力が上がり続けます。耐えきれなくなった殻が一気に割れ、熱い実や殻のかけらが飛び散るのが、いわゆる「爆発」です。

オーブンやトースターに限らず、魚焼きグリルでもフライパンでも電子レンジでも、切り込みのない栗は破裂するおそれがあります。先に蒸気の出口を作っておくことが、どの機器にも共通する対策です。

水に浸して皮をやわらかくし、浮いた粒を確かめる

栗はさっと洗い、たっぷりの水に1時間ほど浸します。半日ほど浸す場合は、冷蔵庫に入れてください。鬼皮が水を含んでやわらかくなり、切り込みを入れるときに余計な力がいりません。

浸している間に浮いてくる粒は、虫食いがあるか、中が乾いてやせている可能性があります。小さな穴があいている粒、押すとへこむ粒、かびくさい粒と一緒に取り除いてください。

ボウルの水に浸した殻つきの生栗

切り込みは丸い面に2〜3cm、渋皮に届く深さで

切り込みを入れるのは、丸くふくらんだ面の真ん中あたりです。とがった先を上にして見たときの横方向に、長さ2〜3cmの一文字で入れます。横に入れておくと、焼き上がりに殻が口を開け、むくときに指をかけやすくなります。大粒の栗は十字にしても構いません。

いちばん大事なのは深さです。鬼皮の表面をなぞっただけでは、蒸気の出口になりません。鬼皮を切り通し、その下の渋皮(実に張りついた薄い皮)にも刃が届くまで入れてください。実に1〜2mmほど刃が入っても、仕上がりには響きません。

栗は丸くて硬く、刃がすべりやすい食材です。けがを防ぐために、次の点を守ってください。

  • 浸した栗は、表面の水気を拭いてから切る
  • まな板にぬれ布巾を敷き、栗の平らな面を下にして置く
  • 包丁は刃先ではなく、持ち手に近い刃元を当てる。押さえる手の指は、刃の進む先に置かない
  • 力まかせに押し切らず、刃を食い込ませてから小さく動かす
  • 包丁が不安なら、キッチンばさみの先で殻をつまんで切るか、栗の皮むき用の道具を使う

1粒でも切り忘れると、その粒が破裂します。切り終えたら、全部の粒に切り込みがあるかを見直してから焼きましょう。

オーブン・トースター・グリル別の焼き方と時間の目安

温度と時間は、栗の大きさと機種で変わります。下の表は中くらいの粒での目安なので、短めの時間から始め、足りなければ数分ずつ足してください。

機器 温度・火加減の目安 時間の目安 気をつけること
オーブン 200℃前後(予熱する) 20〜30分 重ならないように並べる。心配ならアルミホイルをかぶせる
オーブントースター 1000W前後、または200℃前後 15〜20分 アルミホイルで包む。ヒーターに触れない量にする
魚焼きグリル 弱火〜弱めの中火 10〜20分 アルミホイルで包む。片面焼きは途中で返す
フライパン 弱火 20〜30分 必ずふたをする。ときどき揺すって転がす
電子レンジ — — 殻つきのままの加熱は避ける(理由は下で説明)

オーブン:200℃前後に予熱し、切り込みを上にして並べる

天板にアルミホイルかオーブンシートを敷き、切り込みを上に向けて、粒どうしが重ならないように並べます。200℃前後に予熱したオーブンで20〜30分が目安です。切り込みが開いて実がのぞいてきたら、トングで1粒取り出して少し冷まし、割ってみて中心までほくほくしていれば焼き上がりです。

万一はぜたときに実が飛び散るのを抑えたいなら、上からアルミホイルをふんわりかぶせておきます。そのぶん火の通りがゆるやかになるので、時間は長めにみてください。

アルミホイルを敷いた天板に並べた、切り込みの開いた焼き栗

オーブントースター:アルミホイルで包み、ヒーターから離す

トースターは庫内が狭く、栗とヒーターの距離が近い機器です。表面だけ焦げやすく、はぜた実がヒーターに当たるおそれもあるので、次のように焼きます。

  • 栗をアルミホイルでゆったり包む。口は軽く閉じる程度にして、蒸気の逃げ道を残す
  • 付属の受け皿にのせる。一度に焼くのは、重ならずに並ぶ量まで
  • ホイルがヒーターに触れていないことを確かめてから加熱する
  • 1000W前後(温度調節のできる機種は200℃前後)で15〜20分を目安にし、足りなければ3分ずつ足す

使える容器やアルミホイルの扱い、続けて使える時間は、機種ごとに決まりがあります。オーブンも含め、取扱説明書の注意を優先してください。

魚焼きグリルとフライパンで焼く場合

魚焼きグリルは火が近く、焦げやすい機器です。アルミホイルで包んで弱火〜弱めの中火にかけ、片面焼きなら途中で上下を返します。

フライパンは、必ずふたをして弱火にかけ、ときどき揺すって栗を転がします。油も水も入れずに長く加熱するので、フッ素樹脂加工のものは避け、鉄などの厚手のフライパンか鍋を使ってください。

電子レンジは、殻つきのままでは使わない

電子レンジは食品の中の水分を直接温めるので、殻の中の圧力が短い時間で一気に上がります。切り込みを入れてあっても破裂することがあり、扉を開けたときや取り出したあとに弾けるおそれもあります。殻つきの栗を電子レンジにかけるのは避けてください。時間のない日は、ゆで栗にするほうが安全です。

焼いている間と、取り出した直後に気をつけること

  • 加熱中に「ポン」と音がしても、扉を開けてのぞき込まない。気になるときは加熱を止め、音がおさまるまで待つ
  • 扉を開けるときは顔を近づけず、ミトンをはめて天板や受け皿ごと取り出す
  • 切り込みの浅かった粒が、取り出したあとに遅れてはぜることがある。5分ほど置いてから触る
  • 小さな子どもを、加熱中の機器や取り出したばかりの栗に近づけない

温かいうちにむくコツと、食べきれない分の保存

手で持てる熱さになったら、冷めきる前にむく

焼いた栗は、温かいうちのほうが渋皮ごとはがれやすく、冷めるほど渋皮が実に張りついてむきにくくなります。取り出して5分ほど置き、手で持てる熱さになったら、切り込みの口に指をかけて鬼皮を開きます。まだ熱いときは、乾いた布巾で包んで持つか、軍手をはめてください。

一度にむききれないときは、残りを乾いた布巾で包むと冷めにくくなります。渋皮が残ったところは、スプーンの先や竹串でこそげ取ります。

冷蔵は2〜3日、それ以上置くなら冷凍

食べきれない分も、温かいうちに殻をむいておきます。粗熱が取れたら保存容器か保存袋に入れて冷蔵庫へ。2〜3日を目安に食べきってください。

それ以上置くなら、むいた実を冷凍用の保存袋か密閉容器に重ならないように入れ、冷凍します。1か月ほどを目安に使い切りましょう。冷蔵庫で解凍するほか、凍ったまま炊き込みご飯やスープに加えても使えます。

保存容器に入れた、殻をむいた焼き栗

よくある質問

切り込みを入れたのに破裂しました。なぜですか?

多いのは、切り込みが浅くて渋皮まで届いていなかった場合と、長さが短すぎた場合です。長さ2〜3cm、渋皮に届く深さになっているかを、1粒ずつ確かめてください。温度が高すぎる、ヒーターに近すぎるといった条件でも、急に加熱されてはぜやすくなります。

破裂したら、まず加熱を止め、庫内が冷めるまで扉を開けずに待ちます。冷めてから、飛び散った実や殻を取り除いてください。ヒーターや庫内に残したまま次に使うと、焦げや煙のもとになります。

まな板の上の、切り込みを入れた生栗と小さな包丁

市販の甘栗のように、甘くてつるんとむける栗になりません

市販の甘栗の多くは中国栗という種類で、小粒で甘みが強く、渋皮が実からはがれやすいのが特徴です。国産の栗(和栗)は粒が大きく、ほくほくした食感が持ち味ですが、渋皮が実に張りついていて、同じようにはむけません。種類の違いによるもので、焼き方の失敗ではありません。

和栗の甘みを引き出したいときは、生栗を冷蔵庫のチルド室などでしばらく寝かせてから、160℃前後の低めの温度で時間をかけて焼くと、甘みが出やすいと言われます。その場合も、切り込みは必ず入れてください。

むき栗(皮をむいた生栗)からでも作れますか?

作れます。鬼皮と渋皮をむいた栗は蒸気の逃げ場がふさがれていないので、殻つきのような破裂の心配はぐっと小さくなります。ただし、表面が乾いて硬くなりやすいので、アルミホイルで包むか、薄く油をからめてから焼いてください。殻つきより早く火が通るので、短めの時間から様子を見て、竹串がすっと通れば焼き上がりです。

冷めた焼き栗の温め直しに、電子レンジは使えますか?

殻をむいた実なら使えます。耐熱皿にのせてふんわりラップをかけ、20〜30秒ずつ様子を見ながら温めてください。長くかけると、水分が飛んで硬くなったり、実がはぜたりします。殻がついたままの栗は、切り込みが開いていても、殻をむいてから温めてください。

まとめ

家で焼き栗を作るときに押さえておきたいのは、次の5つです。

  • 焼く前に、全部の粒へ切り込みを入れる。丸い面に長さ2〜3cm、渋皮に届く深さで
  • 水に1時間ほど浸し、水気を拭いてから、ぬれ布巾の上で平らな面を下にして切る
  • オーブンは200℃前後で20〜30分、トースターはアルミホイルで包んで15〜20分が目安。粒の大きさと機種で調整する
  • 殻つきのまま電子レンジにはかけない
  • 加熱中と取り出し直後は顔を近づけず、5分ほど置いてから、温かいうちにむく
殻をむいた焼き栗を盛った小皿

まずは栗を水に浸し、その間に天板とアルミホイル、ぬれ布巾を用意するところから始めてみましょう。

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