冷凍カニの解凍方法|ボイルは冷蔵庫でゆっくり、生は直前に流水で。うま味を逃がしにくい戻し方と時間の目安

冷凍カニの解凍方法のイメージ画像 料理・食材保存

お取り寄せやふるさと納税で届いた冷凍カニは、まず箱や袋の表示で「ボイル済み」か「生」かを確かめます。ボイル済みはキッチンペーパーで包んで袋に入れ、甲羅を下にして冷蔵庫で半日〜1日ほどかけて戻すのが基本。生は黒ずみやすいので、食べる直前に袋ごと流水で短時間だけ戻し、すぐ加熱します。この記事では、うま味を逃がしにくい戻し方の手順、姿・脚・むき身で変わる時間の目安、急ぐときの注意、解凍後の扱いを順にまとめます。時間は商品や大きさで大きく変わるため、同封の説明書きがあればそちらを優先してください。

まず「ボイル済み」か「生」かを確かめる|戻し方がほぼ逆になる

冷凍のカニには、ゆでてから凍らせた「ボイル冷凍」と、生のまま凍らせた「生冷凍」があります。前者は時間をかけて、後者は短時間で戻すのが基本で、扱いがほぼ逆です。殻の色は種類によっても違うので見た目では決めず、箱や袋の表示(商品名や「加熱用」「生食用」の表記)と同封の説明書きで確かめます。

  • ボイル済み:冷蔵庫で半日〜1日ほどかけて戻す。火が通っているので、戻せばそのまま食べられる商品が多い
  • 生:食べる直前に、袋ごと流水で短時間だけ戻す。戻したらすぐ加熱する

生で食べられるかどうかは表示で決まる

生冷凍には生食用と加熱調理用があります。刺身にしてよいのは「生食用」「お刺身用」などと表示された商品だけです。表示が無いものや加熱用と書かれたものは、鍋や焼きガニにして中まで火を通します。

届いたらすぐ冷凍庫へ。説明書きは食べる日まで取っておく

箱が届いたらすぐに開け、中身を冷凍庫に移します。家庭の冷凍庫は開け閉めで温度が上下しやすく、長く置くほど品質が落ちやすいため、賞味期限にかかわらず早めに食べるよう呼びかける販売店もあります。届いてから1か月ほどを目安とする案内も見られます。

解凍にかかる時間は商品ごとに違うので、同封の紙や袋の裏の説明は捨てずに取っておき、この記事の目安より優先してください。年末に食べるつもりなら、いつ冷蔵庫へ移すかを先に決めておくと慌てずに済みます。

バットに並べた霜の付いた冷凍カニの脚

ボイル済みは冷蔵庫でゆっくり戻す|包み方・向き・時間の目安

ボイル済みを冷蔵庫で戻すのは、低い温度で少しずつ解かすほうが、身から出る水分(ドリップ)が少なくて済むからです。ドリップにはうま味も溶け込んでいるので、一気に温度を上げると水っぽく味の抜けた身になりがちです。手順は次のとおりです。

  1. キッチンペーパーか新聞紙で全体を包み、ポリ袋に入れて口を閉じるか、上からラップをかける
  2. 甲羅付きのものは甲羅を下、お腹を上にして、深めの皿やバットにのせる
  3. 冷蔵庫に入れ、半日〜1日ほど置く
  4. 芯に少し冷たさが残る8割ほどの戻り具合で取り出し、食べる分を切り分ける

包むのは乾燥を防ぐため、甲羅を下にするのはみそを守るため

冷蔵庫の中は乾きやすく、むき出しで長く置くと身の表面がぱさつきます。紙で包めば溶けた氷の水を吸い取れ、その上から袋やラップで覆えば乾燥も防げます。表面の氷の膜は冷凍中の乾燥を防ぐために付けられたもので、溶けるとそれなりの量の水になるため、受け皿は必ず敷いてください。膜が厚いときは、包む前に流水へさっと当てて落とすよう案内する販売店もあります。

甲羅を下にするのは、お腹を下にして置くと、カニみそや、うま味を含んだ水分が流れ出やすいからです。毛ガニのようにみそも楽しむカニでは、とくにこの向きを守るよう案内されています。

姿・脚・むき身で変わる時間の目安

  • 姿(丸ごと):半日〜丸1日ほど。大きなものは1日半ほどかかるという案内もある
  • 殻付きの脚(肩付きなど):姿と同じく半日〜1日ほどが目安。量が多いと1日半ほどかかるという案内もある
  • むき身・ポーション(殻をむいた脚の身):殻付きより早く戻りやすい。半日ほどを目安に、早めに様子を見る

いずれも複数の販売店の案内に共通する幅をまとめた目安で、大きさや量、冷蔵庫の温度で前後します。届いた商品の説明書きに時間が書かれていれば、そちらに合わせてください。

戻しすぎないよう、食べる時間から逆算する

完全に解けてから長く置くと、そのあいだもドリップが出続けます。夕食に出すなら、前日の夜から当日の朝までのあいだに冷蔵庫へ移し、食べる少し前に袋の上から触って確かめます。身の太いところにまだ少し固さが残るくらいで取り出せば十分です。切り分けて盛りつけるあいだにも解凍は進みます。

キッチンペーパーで包んで袋に入れ、バットにのせたボイルガニの脚

生の冷凍カニと、急ぐときの流水解凍|短時間で戻してすぐ使う

生冷凍のカニ(鍋やしゃぶしゃぶ用のポーション、殻付きのカットなど)は、解けてから時間がたつと殻や身が黒ずんできます。体液に含まれる成分が酸素に触れて黒い色素に変わるためで、「黒変」と呼ばれます。冷蔵庫や室温でゆっくり戻すと、食卓に出すころには黒くなってしまうので、生は食べる直前に流水で手早く戻します。

  1. 食べる分だけ取り出す。密封された袋入りならそのまま、そうでなければポリ袋に入れて口をしっかり閉じる
  2. ボウルに水を張って袋ごと沈め、水道水を細く流し続ける(お湯やぬるま湯は使わない)
  3. 袋の上から触り、表面はやわらかく、芯はまだ固い半解凍になったら引き上げる
  4. 袋から出し、すぐに鍋や焼きガニにして火を通す(生食用の表示があるものを刺身にするときも、戻したらすぐ食べる)

かかる時間は、殻付きのカットで数分、ポーションで10〜20分ほどという案内が多い一方、30分前後かそれ以上を目安にする案内もあり、幅があります。時計より手ざわりで判断してください。袋に入れるのは、身に水が直接当たるとうま味が流れやすいためです。ただ、殻付きのカットなどでは直接流水に当てるよう案内する販売店もあるので、ここも説明書きに従います。

黒変そのものは自然に起こる変化で、味に影響は無いと販売店や漁連の通販サイトは説明しています。とはいえ見た目は落ちるので、戻したら置かずに調理するのがいちばんです。加熱すれば変色は進まなくなるため、食べきれない分も火を通してから冷蔵庫に入れます。色とは別に、いやなにおいがするときは食べないでください。

ボイル済みを急いで戻したいとき

冷蔵庫へ移し忘れたときは、ボイル済みも袋に入れて密封し、同じように流水で戻せます。むき身なら30分〜1時間ほど、殻付きはそれ以上かかるのが目安です。冷蔵庫で戻すより水分が出やすいので、間に合わないときの手段と考えてください。

  • 袋の口が開いていると水が入り、身が水っぽくなる。空気を抜いてしっかり閉じる
  • お湯やぬるま湯は使わず、水で戻す
  • 電子レンジでの解凍は、熱の通りにむらが出て身がぱさつきやすい。多くの販売店が避けるよう案内している
  • 室温に置く方法は、案内する販売店と、避けるよう呼びかける販売店に分かれる。説明書きに載っている場合だけにする
袋ごとボウルの水に沈めた生のカニのポーション

よくある質問

余ったカニをもう一度冷凍してもいいですか?

おすすめできません。一度解けたものを凍らせ直すと風味や食感が落ちるとして、多くの販売店が再冷凍を避けるよう案内しています。大きな箱で届いたときも、食べる分だけを取り出して戻し、残りは凍ったまま冷凍庫に置いておきます。戻して余った分は冷蔵庫に入れ、雑炊やチャーハン、味噌汁など火を通す料理で早めに使い切ってください。

解凍したあとは、いつまでに食べればいいですか?

販売店の案内は「当日中」から「冷蔵で2〜3日」まで幅があり、商品によって違います。袋や説明書きに書かれた期限を優先し、書かれていなければ、その日か翌日のうちに食べると考えておくと安心です。生のものは黒ずみやすいので、戻したその日に加熱します。

ズワイガニ・タラバガニ・毛ガニで、戻し方は変わりますか?

基本は同じで、種類よりも「ボイルか生か」と「形・大きさ」で決まります。同じ姿でも大きいものほど時間がかかるため、重さごとに時間を分けて案内している販売店もあります。みそを食べるカニは、甲羅を下にする向きをとくに守ってください。

戻したら皿に水がたまっていました。失敗でしょうか?

冷凍のカニには乾燥を防ぐ氷の膜が付いていることが多く、それが溶けただけでも水は出ます。水が出たこと自体は失敗ではありません。身が水っぽく感じるときは、完全に解けてから長く置いた可能性があるので、次は少し早めに取り出してみてください。

白い皿に盛りつけたボイルガニの脚

まとめ|表示を確かめ、ボイルは前日から、生は食べる直前に

冷凍カニの解凍方法は、ボイル済みか生かで分かれます。要点をもう一度整理します。

  • 表示と説明書きで「ボイル済み」か「生」か、生食用か加熱用かを確かめる
  • ボイル済みは紙で包んで袋に入れ、甲羅を下にして冷蔵庫で半日〜1日ほど置く
  • 8割ほど戻ったところで食べる。戻しすぎると、うま味が水分と一緒に出ていく
  • 生は食べる直前に袋ごと流水で半解凍にし、すぐ加熱する
  • 食べる分だけ戻し、再冷凍はしない

まずは届いた箱の表示と説明書きを確かめ、食べる日から逆算して、冷蔵庫へ移す日時をカレンダーに書いておきましょう。

土鍋で煮えるカニ鍋

あわせて読みたい

タイトルとURLをコピーしました