寝るときの暖房による喉の乾燥対策|風を顔に当てず、湿度を保ち、寝る前に水分をとる

寝るときの暖房による喉の乾燥対策のイメージ画像 トラブル解決

暖房をつけて寝た翌朝、喉がカラカラ、イガイガする。そんなときに見直したいのは、暖房の風を顔や体に直接当てないこと、寝室の湿度を保つこと、寝る前に水分をとって枕元にも水を置いておくことの3点です。部屋は暖めるほど湿度が下がりやすく、そこへ温風が当たり続けると、口や鼻のまわりの水分が奪われやすくなります。この記事では、エアコンの風向きと設定温度、つけっぱなしと切タイマーの選び方、暖房の種類ごとの注意、加湿器がない場合の加湿まで、就寝中の暖房による乾燥に絞って、今夜から試せる順にまとめます。

暖房をつけて寝ると喉が乾くのは「風」と「湿度」が理由

朝の喉のカラカラは、原因を2つに分けると手を打ちやすくなります。ひとつは温風が顔や体に当たり続けること、もうひとつは部屋全体の湿度が下がることです。

空気は、暖まるほど多くの水蒸気を含むことができます。そのため、部屋にある水分の量が同じでも、室温が上がれば湿度(相対湿度)の数字は下がります。エアコンの暖房は水分を足さずに空気だけを暖めるので、室温を上げるほど乾きを感じやすくなります。そこへ風が直接当たれば、顔のまわりはなおさら乾きます。

眠っている間は水を飲めないことや、口が開いていることも重なります。原因と見直すところを並べると、次のようになります。

乾きの原因 寝室で起きていること 見直すところ
温風が直接当たる ベッドや布団が風の通り道にあり、顔や首元に風が届いている 風向きを固定する、枕の向きを変える
部屋の湿度が下がる 設定温度が高い、長時間つけている、加湿していない 設定温度を控えめにする、加湿する、湿度計で確かめる
寝ている間に水分をとれない 何時間も飲まないまま、乾いた空気を吸っている 寝る前に水分をとり、枕元に飲み物を置く
口で息をしている 鼻が詰まっていて、口が開いたまま眠っている 湿度を保つ。鼻づまりが続くなら受診を考える

風の当たり方は今夜リモコンひとつで変えられますが、湿度のほうは道具か少しの工夫が要ります。手間の少ない順に、まず暖房の使い方から見ていきます。

ベッドの上の壁にあるエアコンの吹き出し口と、夜の寝室

暖房の使い方を見直す|風向き・設定温度・タイマー

まずエアコンの場合から見ていきます。ほかの暖房の注意は、この章の最後の表にまとめました。

風向きは固定して、顔と体に当てない

エアコンの暖房は、暖かい空気が上にたまりやすいため、風向きを下向きにするのが基本とされています。ただ、ベッドや布団がその風の通り道にあると、一晩じゅう温風を浴びることになります。寝るときは次の順に試してください。

  • スイング(風向きが自動で動く設定)を切る。動かしたままだと、風が何度も顔の上を通る
  • 左右の風向きを、ベッドのない側へ向けて固定する
  • それでも当たるなら、上下の風向きを水平寄りにして、風が体の上を通り過ぎるようにする
  • 風量が「強」のままなら、「自動」か「弱」に切り替える
  • 枕の向きを変えて、エアコンから遠い側に頭を置く

機種によっては、風を人に当てない運転を選べます。設定を変えたら、布団に入った姿勢で顔の前に手をかざし、風が届いていないのを確認してから寝ると確実です。

設定温度は上げすぎず、寝具で補う

室温が高いほど湿度の数字は下がり、エアコンも長く強く動きます。布団に入ってしまえば体は寝具で保温されるので、起きている時間と同じ温度にする必要はありません。今の設定で朝に喉が乾くなら、まず1〜2℃下げ、そのぶん毛布や敷きパッドを足してみてください。寒くて目が覚めるようなら下げすぎなので、戻して構いません。

暖房を弱めると寝室が冷え込む場合は、窓や床から入る冷気を先に減らすと、暖房に頼る時間を短くできます。

つけっぱなしか切タイマーかは、乾燥と寒さの兼ね合いで決める

どちらが正しいとは言い切れません。部屋の断熱、地域の寒さ、寝具によって、合う使い方が変わるからです。

  • 切タイマー:寝ついたころに止まるようにする。温風の出る時間が短くなる一方、明け方に室温が下がり、寒さで目が覚めることがある
  • 控えめな温度でつけっぱなし:室温が安定する一方、乾いた状態が朝まで続く。加湿と風向きの調整を一緒に行う
  • 切タイマーと入タイマーの併用:寝入りに止め、起きる少し前に入れる。夜中は寝具で保温し、起きるときの寒さだけを和らげる

数日ずつ試して、朝の喉の感じと夜中の寒さの両方で比べると決めやすくなります。寒さをがまんして眠れないのでは意味がないので、無理のないほうを選んでください。

エアコン以外の暖房は、乾き方も注意点も違う

暖房の種類 乾燥との関係 寝るときの注意
石油・ガスのストーブ、ファンヒーター 室内で燃焼させるタイプは、燃えるときに水蒸気が出るため、エアコンほど乾きを感じにくいことがある 定期的な換気が必要。就寝中は使わず、寝る前に消す。取扱説明書の指示を優先する
オイルヒーター、パネルヒーター 風が出ないので、温風が顔に当たることはない。室温が上がれば湿度は下がる 暖まるまで時間がかかるので早めに入れる。寝具やカーテンを近づけない
電気毛布、湯たんぽ 寝具を直接温めるので、部屋の空気への影響は小さい 低温やけどに注意。寝る前に布団を温め、寝るときは弱めるか切るなど、取扱説明書に従う

火を使う暖房は、エアコンより乾きにくいからといって、寝ている間もつけておくものではありません。寝る前に部屋を暖める用途にとどめてください。

風向きを水平に固定した寝室のエアコンと、サイドテーブルのリモコン

寝室の湿度を保ち、寝る前に準備しておくこと

湿度計を置いて、数字で確かめる

加湿が足りているかどうかは、体感だけでは分かりにくいものです。湿度計を枕に近い高さに置き、寝る前と朝の2回見ます。室内の湿度は、一般に40〜60%程度が快適とされています。朝の数字がこれを大きく下回るなら加湿を足し、高い状態が続くなら控えます。湿度が高すぎると、結露やカビにつながるためです。加湿器の吹き出し口のそば、暖房の風が当たる場所、窓際は数字が偏るので、置き場所から外します。

加湿器は、エアコンの風と寝具を避けて置く

加湿器を使うなら、蒸気やミストが寝具・壁・カーテン・家電に直接かからない位置を選びます。枕のすぐ横より、ベッドから少し離したほうが寝具が湿りにくくなります。エアコンの温風が本体に直接当たると、湿度センサーが正しく働かないことがあるので、風の真下も避けてください。

水は毎日入れ替え、タンクやフィルターは取扱説明書に書かれた頻度と方法で手入れをします。汚れた水のまま使うと、部屋に雑菌を広げることになりかねません。

加湿器がないときは、濡れタオルか室内干し

  • バスタオルを濡らし、水が垂れない程度に固く絞って、ハンガーで寝室に干す。壁や家具には触れさせない
  • 洗濯物を少しだけ寝室に干す。量が多いと湿度が上がりすぎるので、タオル数枚から試す

エアコンの風が通る場所に干すと、水分が早く部屋に出ます。そのぶん朝までに乾ききることも多いので、足りているかどうかは湿度計の数字で判断します。ストーブやヒーターの真上やすぐそばには干さないでください。落ちると火災の原因になります。

寝る前に水分をとり、枕元にも水を置く

  • 寝る前に水か白湯を少し飲む。夜中のトイレが気になる人は、口を湿らせる程度にする
  • ふた付きのボトルやマグに水を入れ、手の届く場所に置く。目が覚めたときにひと口飲め、倒しても寝具が濡れにくい

鼻づまりや口呼吸に気づいたら

朝、喉だけでなく口の中まで乾いているなら、眠っている間に口が開いているのかもしれません。鼻が詰まっていると口で息をすることになり、乾いた空気が喉に直接入ります。風向きと湿度を整えても変わらず、鼻づまりが何日も続くなら、耳鼻咽喉科などで相談してください。喉の痛みや咳が続く、熱がある、家族からいびきや寝ている間の呼吸の止まりを指摘された、という場合も、暖房や加湿の工夫だけで済ませず、医療機関を受診してください。

サイドテーブルに置いた湿度計と、ベッドから少し離して置いた加湿器

よくある質問

風向きを上向きにすると、足元が寒くなりませんか?

暖かい空気は天井付近にたまりやすいので、風向きを水平寄りにすると足元が冷えることがあります。寝る前は下向きで部屋全体を暖めておき、布団に入るときに風向きを切り替えると、寒さを感じにくくなります。サーキュレーターがあれば、人に向けず天井に向けて弱く回すと、上にたまった空気が混ざりやすくなります。

コップに水を入れて置くだけでも加湿になりますか?

水面が小さく、蒸発する量が限られるため、部屋全体の湿度を上げる働きはあまり期待できません。同じ手間なら、表面積の大きい濡れタオルを干すほうが向いています。枕元のコップは加湿用ではなく、飲むための水として置いてください。

マスクをして寝てもいいですか?

自分の吐く息の湿り気が口元に残るので、乾きを感じにくくなると言われています。使うなら、息苦しくないゆったりしたものを選び、苦しければ外してください。寝ている間に外れることも多いので、マスクだけに頼らず、風向きと湿度の調整を先に済ませます。乳幼児には使わないでください。苦しくても自分で外せないためです。

加湿すると、朝に窓がびっしょり濡れます。どうすればいいですか?

結露は、室内の湿った空気が冷たい窓で冷やされて水滴になったものです。放っておくと窓枠やカーテンのカビにつながるので、朝のうちに拭き取り、短い時間でも窓を開けて換気します。湿度計の数字が高めなら加湿を弱め、加湿器は窓から離してください。

枕元のサイドテーブルに置いた、ふた付きのボトルとコップの水

まとめ|風を当てない、湿度を確かめる、寝る前に水分をとる

寝るときの暖房による喉の乾燥対策は、特別な道具がなくても、リモコンの設定と寝る前の数分で始められます。今夜の流れにすると次のとおりです。

  1. 寝る少し前に暖房を入れ、控えめな設定温度で寝室を暖めておく
  2. スイングを切り、風がベッドに当たらない向きに固定する
  3. 加湿器をつけるか濡れタオルを干し、湿度計を枕に近い高さに置く
  4. 切タイマーにするか、温度を下げてつけっぱなしにするかを決めて設定する
  5. 水を少し飲み、ふた付きの飲み物を枕元に置いて布団に入る

石油ストーブやファンヒーターは寝る前に消すこと、加湿器は取扱説明書どおりに手入れをすること。この2点は、乾燥を減らす工夫より優先してください。朝は湿度計と窓の結露を見て、次の夜の加湿を増やすか減らすかを決めます。まずは今夜、布団に入った姿勢でエアコンの風が顔に当たっていないかを、手をかざして確かめてみてください。

朝の光が入る寝室と、ハンガーにかけたタオル、窓から離して置いた加湿器

あわせて読みたい

タイトルとURLをコピーしました