たら 臭み 取り方 下処理で迷ったら、まずは「塩(甘塩だらなら酒)をふって10分ほど置き、出てきた水分をキッチンペーパーで拭く」ところから試してみてください。たらは身の水分が多く、時間がたつと表面やパックの汁に生臭さが出やすい魚です。においのもとは、おもにこの水分と皮のぬめり、骨のまわりに残った血。この記事では、生だらと甘塩だらの塩の扱いの違い、鍋や煮付けに効く霜降り、酒・しょうがの使い分け、においの少ない切り身の選び方まで順に紹介します。
たらが生臭くなる理由と、においの少ない切り身の選び方
たらの臭みは、下処理より前の「鮮度」でかなり決まります。においがどこから来るのかを先に押さえておくと、下処理で何を落とせばいいのかがはっきりします。
- 表面の水分(ドリップ) ― 海の魚の身には、もともとほとんどにおわない成分(トリメチルアミンオキシド)が含まれていて、鮮度が落ちると分解され、生臭さのもとになるトリメチルアミンに変わると言われています。たらの仲間はこの成分が多い魚とされ、におい成分は身から出る水分に溶け出してきます
- 皮のぬめりと取り残しのうろこ ― 皮の表面のぬめりは、時間がたつほどにおいやすくなります
- 骨のまわりの血 ― 腹骨や中骨のきわに残った血は、酸化すると生臭さの原因になります
たらは身がやわらかく水分が多いぶん、ドリップが出やすく、鮮度の差がそのままにおいに表れやすい魚です。
買うときに見ておきたいところ
- 身に透明感がある。白く濁って見えるものや、表面が乾いてパサついたものは避ける
- パックの底に赤っぽい汁(ドリップ)がたまっていない
- 切り口の角が立っていて、身割れしていない
- 皮に張りがあり、模様がはっきりしている
「解凍」と表示された切り身は、冷凍ものを店で解凍したものです。家で再び冷凍すると水分が抜けてにおいも出やすくなるので、買った日に使い切るつもりで選びましょう。持ち帰ったらすぐに冷蔵庫のチルド室など温度の低い場所へ入れ、できれば当日か翌日には調理します。

たら 臭み 取り方 下処理の基本|生だらは塩、甘塩だらは酒で水分を拭く
たら 臭み 取り方 下処理の基本は、においの溶け込んだ水分を身の外に出して、拭き取ることです。すでに塩が入っているかどうかで、生だらと甘塩だらでは使うものが変わります。まずはパックの表示で「生」か「甘塩」かを確かめてください。
生だらの場合:塩をふって10分ほど置く
- パックの汁を拭く ― 切り身を取り出し、表面とパックのドリップをキッチンペーパーで押さえて取る。水で洗うと身が水っぽくなりやすいので、基本は拭き取りで済ませる
- 両面に薄く塩をふる ― 全体がうっすら白く見えるくらいが目安。量でいえば切り身2切れに小さじ1/4前後
- 10分ほど置く ― 表面に水滴が浮いてくる。10〜15分を目安にし、長く置きすぎると塩辛くなったり、身が締まりすぎてパサついたりする
- 浮いた水分を拭き取る ― ペーパーを上から押し当てて、水滴ごと紙に移す。こすると身が崩れるので、押さえるだけでよい
塩をふると、水分と一緒ににおいが抜けるだけでなく、やわらかいたらの身がほどよく締まって、焼いても煮ても崩れにくくなります。薄く下味もつくので、このあとの味付けは少し控えめで構いません。
甘塩だらの場合:塩は足さず、酒をふる
甘塩だらはすでに塩がしてあるので、ここで塩を足すと塩辛くなります。代わりに両面へ酒を少量ふって5〜10分ほど置き、出てきた水分を酒ごと拭き取ってください。においが気にならない程度なら、ペーパーで水気を拭くだけでも十分です。塩気のある切り身なので、煮汁や鍋のつゆ、ムニエルにふる塩は控えめにします。
なお、身がはっきりしょっぱい「塩だら」は甘塩とは別物で、使う前に塩抜きが必要なものもあります。商品の表示や売り場の説明を確認してください。
| 下処理 | 生だら | 甘塩だら |
|---|---|---|
| 塩をふる | ふる(10〜15分置くのが目安) | ふらない |
| 酒をふる | 好みで塩のあとに | ふって5〜10分置く |
| 水分を拭く | 必ず | 必ず |
| 霜降り | 鍋・煮付けなら効果的 | 鍋・煮付けなら効果的 |
| 味付け | 振り塩の分だけやや控えめに | 塩・しょうゆを控えめに |

たら 臭み 取り方 下処理を料理別に|霜降り・皮の扱い・香りの使い分け
塩や酒で水分を拭いたら、あとは料理に合わせてひと手間を足します。全部をやる必要はありません。鍋や煮付けなら霜降り、焼き物やフライなら皮と香りの工夫、と料理ごとに選べば十分です。
鍋・煮付けには霜降りが効く
霜降りは、表面にさっと熱を通して、ぬめりや血、残ったうろこを浮かせて落とす下処理です。汁ごと食べる鍋や煮付けはにおいが汁に移りやすいので、ここでひと手間かけると仕上がりが変わります。
- 水分を拭いたたらを、皮を上にしてざるに並べる
- 沸かした湯を全体に回しかけ、表面が白っぽく変わったら止める
- すぐに冷水にとり、皮のぬめりや固まった血を指の腹でそっとなでて落とす
- 引き上げて、キッチンペーパーで水気を拭く
たらは身がやわらかく、熱湯に沈めてゆでると割れやすくなります。ざるに並べて上から湯を回しかけるほうが、形を保ちやすいです。煮付けにするときは、煮汁を先に煮立ててからたらを入れると表面がすぐに固まり、においが煮汁に出にくくなります。しょうがの薄切りや長ねぎの青い部分を一緒に煮るのも定番です。たら鍋に入れる人参を皮ごと使うか迷ったら、「人参 皮 むく むかない 栄養|簡単に栄養を逃さず調理する方法」も参考にしてください。
皮とぬめりは料理に合わせて扱う
たらの皮は、表面のぬめりや取り残したうろこがにおいの出どころになりがちです。スーパーの切り身はうろこが処理されていることが多いものの、指でなでてざらつきが残っていたら、包丁の背で皮の表面を軽くこそげてから下処理に進みます。
- 鍋・煮付け ― 皮付きのままのほうが身が崩れにくい。ぬめりは霜降りのあと、冷水の中で落とせる
- ムニエル・ソテー ― 皮目から焼き、水分と脂をしっかり焼き切ると気になりにくい
- フライ・ホイル焼き ― 皮の食感やにおいが苦手なら、皮と身の間に包丁を寝かせて入れ、皮を引いて除いてもよい
骨のきわに血のかたまりが見えたら、ペーパーの角でこそげて落としておきます。
酒・しょうが・牛乳・酸の使い分け
| 使うもの | 使い方の目安 | 向いている料理 |
|---|---|---|
| 酒 | 両面にふって5〜10分置き、拭き取る | 煮付け・鍋・ホイル焼き |
| しょうが・長ねぎの青い部分 | 煮汁や鍋に一緒に入れる | 煮付け・鍋 |
| 牛乳 | 水気を拭いたあと10〜15分ほど浸し、よく拭く | ムニエル・グラタン・フライ |
| レモン・ポン酢 | 仕上げに添える、たれに使う | 焼き物・フライ・鍋 |
酒は加熱でアルコールが飛ぶときに、においも一緒に揮発させると言われています。牛乳は、含まれるたんぱく質や脂肪がにおい成分を抱え込むとされ、洋風の料理でよく使われる方法です。また、トリメチルアミンはアルカリ性なので、レモンやポン酢のような酸と合わさるとにおいが立ちにくくなります。ただし、どれもあくまで補助です。先に「塩(または酒)で水分を出して拭く」を済ませてから組み合わせると、違いを感じやすくなります。

よくある質問
冷凍のたらも同じ下処理でいい?
流れは同じです。冷蔵庫でゆっくり解凍し、解凍中に出たドリップを拭いてから、塩(甘塩なら酒)をふって水分を拭きます。電子レンジでの解凍はドリップが出やすく、においが残る原因になりやすいので避けたほうが無難です。急ぐときは、保存袋に入れたまま流水に当てて解凍します。家で冷凍する場合は、下処理で水分を拭いてから1切れずつラップで包み、保存袋に入れて空気を抜いておきましょう。2〜3週間を目安に使い切ります。長く置くほど乾燥や冷凍焼けが進み、においも出やすくなります。
銀だらも同じやり方で臭みは取れる?
銀だらは名前に「たら」とつきますが、真だらとは別の種類の魚で、脂がたっぷりのっています。塩をふって水分を拭く、煮付けなら霜降りをする、という流れはそのまま使えます。脂が多いぶん、焼くときは皮目をしっかり焼いて脂を落とすと、後味がすっきりします。西京漬けなど味の付いた商品は、表示どおりに調理してください。
たらにアニサキスなどの寄生虫はいる?
たらにも、アニサキスなどの寄生虫がいることがあります。下処理で表面を拭くときに、白っぽい糸のようなものがないか目で確かめ、見つけたら取り除きましょう。「生食用」の表示がない切り身は加熱して食べるものと考え、中心までしっかり火を通すのが基本です。酢や塩、しょうゆ、わさびでは防げないとされています。予防のための加熱や冷凍の具体的な温度・時間は、国や自治体など公的機関の最新の情報で確認してください。
下処理したのに、まだ臭うのはなぜ?
考えられるのは、水分の拭き取りが足りない、または煮汁が煮立つ前にたらを入れた、といったことです。拭き取りは表面だけでなく切り口や骨のきわまで、煮付けは煮汁を煮立ててから入れると改善しやすくなります。それでも気になるときは、しょうがやレモンで補ってください。一方で、ツンとした強いにおいや酸っぱいにおいがする、表面が糸を引くほどぬるぬるしている場合は、下処理の問題ではなく傷んでいる可能性があります。無理に食べずに処分しましょう。

まとめ|たら 臭み 取り方 下処理は「水分を出して拭く」が土台
最後に、たら 臭み 取り方 下処理のポイントを振り返ります。
- においのもとは、表面の水分・皮のぬめり・骨のきわの血。まずは水分を出して拭く
- 生だらは薄く塩をふって10分ほど、甘塩だらは塩を足さずに酒をふって5〜10分が目安
- 鍋や煮付けは霜降りをしてから、煮立てた汁に入れる
- 皮は料理に合わせて残すか引くかを決め、しょうが・牛乳・酸は補助として使う
- いちばんの臭み対策は、透明感がありドリップの少ない切り身を選び、早めに使い切ること
次にたらを買ったら、まずパックの表示で「生」か「甘塩」かを確かめ、塩か酒をふって水分を拭くところから試してみてください。


