百合根の下処理とほぐし方|おがくずの落とし方から茶色い部分の削り方、ゆで時間と保存の目安まで

百合根の下処理とほぐし方のイメージ画像 料理・食材保存

百合根は、おがくずを水で洗い落とし、外側から1枚ずつはがして、茶色い部分を薄く削れば下ごしらえが終わります。内側がはがしにくくなったら、根元を包丁で切り落とせば中心までばらせます。おせちや茶碗蒸しのために年に一度しか買わない人も多く、おがくずに埋まった姿を前に手が止まりがちですが、包丁を使うのは根元と変色した部分だけです。この記事では、百合根の下処理とほぐし方を順に説明したうえで、ゆで時間と蒸し時間の目安、煮崩れさせない火の入れ方、使い切れない分の冷蔵・冷凍保存までまとめます。

おがくずを落として1枚ずつはがす、下ごしらえの手順

百合根(ゆり根)は食用のユリの球根で、鱗片(りんぺん)と呼ばれる白い小片が花びらのように重なっています。流通しているものはほとんどが北海道産で、畑で数年かけて育てられます。傷がつきやすいため、おがくずに埋めた状態で出荷されるのが一般的です。観賞用のユリの球根は食用ではないので、食用として売られているものを使ってください。

買うときや届いたときは、全体が白く、鱗片にハリがあって固く締まっているかを見ます。おがくずは傷を防ぐために入っています。洗うと日持ちが短くなるので、落とすのは使う直前にします。作業は「洗う」「はがす」「削る」「水に放す」の4つに分かれます。

おがくずに埋まった状態で届いた百合根

1. 使う分だけ取り出して、おがくずを洗い落とす

使う個数だけおがくずから取り出し、水を張ったボウルの中で表面のおがくずを落とします。水に浸けると取れやすくなります。鱗片のすき間に入り込んだ分は、ばらしたあとにもう一度洗うので、ここでは外側がきれいになれば十分です。残りは洗わず、おがくずに埋めたままにしておきます。

2. 外側から1枚ずつはがす

外側の大きな鱗片から、やさしく1枚ずつ外していきます。力を入れすぎると割れたり傷がついたりするので、急がずに進めます。

内側に進むと鱗片が詰まってきて、指では外しにくくなります。そうなったら、ひげ根の付いた根元を包丁で切り落とします。鱗片をつなぎとめている部分がなくなり、残りがほぐれます。産地のJAは、はがす前に包丁やペティナイフの先で根元をくり抜き、全体を一度にばらす方法を紹介しています。茶碗蒸しや卵とじのようにばらして使う料理なら、どちらの順番でもかまいません。

3. 茶色い部分を薄く削る

鱗片の縁や表面に茶色くなった部分があれば、包丁やピーラーで薄くそぎ取ります。縁だけが変色しているなら、そこを切り落とすだけで足ります。産地の案内によると、栽培中や箱詰めのときに付いたサビや傷は食味に影響しません。削るのは見た目を整えるためなので、白い部分まで深く取る必要はありません。外側の変色は、はがす前に丸ごとの状態でピーラーをかけて落としておく方法もあります。

4. 水に放して、大きさで分ける

はがした鱗片は、水を張ったボウルに入れていきます。すき間に残っていたおがくずや土が落ち、変色も防げます。水を数回替えて汚れが出なくなったら、ざるに上げて水気を切ります。

最後に、外側の大きい鱗片と中心の小さい鱗片を分けます。大きさが違うと火の通る時間も変わるからです。中心の小さな鱗片も同じように食べられます。形のそろった大きいものは茶碗蒸しや煮物に、小さいものや割れたものは、きんとんやかき揚げのように形が残らなくてもよい料理に回すと無駄が出ません。

ゆで時間・蒸し時間の目安と、煮崩れさせない火の入れ方

百合根は火が通りやすく、加熱しすぎると崩れます。ばらした鱗片の加熱時間は、産地の案内や複数のレシピを見比べると、おおむね次の範囲に収まります。

  • ゆでる:沸騰した湯で1〜3分ほど
  • 蒸す:蒸気の上がった蒸し器で3〜5分ほど
ゆでてざるに上げた百合根の鱗片

幅があるのは、鱗片の大きさと、どこまで火を通すかで変わるためです。さっと火を通すとシャキッとした歯ごたえが残り、しっかり火を通すと芋のようにほくほくします。中まで火が通ったかどうかは、竹串がすっと通るかで確かめます。茶碗蒸しや煮物に使う前の下ゆでなら、あとでもう一度加熱するので、かために切り上げてざるに上げます。

白く仕上げたいとき、形を残したいとき

  • 白さを生かしたいきんとんや和え物は、湯に酢を少し加えてゆでる
  • 大きい鱗片を煮物にするときは、角を薄くそいで面取りしておくと煮崩れしにくい
  • 煮るときは落としぶたをし、混ぜるなら静かに。箸で何度もかき回さない
  • ばらさずに塊のまま煮含めたいときは、根元側から包丁を入れて切り分ける。先端側から切るとばらばらになる

料理ごとの使い分け

  • 茶碗蒸し:形のよい大きめの鱗片を使う。生のまま器に入れるレシピと、下ゆでしてから入れるレシピがある
  • 卵とじ:だしで煮て卵でとじる。火が通りやすいので、煮すぎないうちに卵を回し入れる
  • かき揚げ:産地の村が紹介しているレシピでは、鱗片を5分ほど蒸してから、玉ねぎや桜えびと合わせて揚げている
  • きんとん:やわらかくなるまでゆで、熱いうちに裏ごしする。小さい鱗片や割れたものの使い道に向く
  • 梅肉あえ:さっとゆでて水気を切り、たたいた梅干しであえる

使い切れないときは、おがくずのまま冷蔵か、下ゆでして冷凍

保存のしかたは、洗う前か後かで変わります。数個入りで届いたときは、使う分だけ洗い、残りには手を付けないのが前提です。

洗う前はおがくずに埋めたまま冷蔵

洗っていないものは、おがくずごとポリ袋に入れて口を閉じ、冷蔵庫で保存します。保存期間の目安は1か月ほどです。産地の案内には、2〜3か月は鮮度を保てるとするものもあります。保存状態で変わるので、早めに使うに越したことはありません。おがくずなしのパックで買った場合は、キッチンペーパーで包んでから保存袋に入れます。

洗ったあとは冷蔵で1週間以内

一度洗ったものや、ばらした鱗片は、冷蔵で4〜5日から1週間ほどを目安に使い切ります。

それ以上置くなら、かためにゆでて冷凍

かためにゆでるか蒸してから凍らせる方法が、産地や食品メーカーの案内に共通しています。

  1. 鱗片をかためにゆでる(または蒸す)
  2. ざるに上げて水気を切り、粗熱を取る
  3. 1回分ずつラップで包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍する
下ゆでして小分けにし、冷凍用保存袋に入れた百合根

冷凍したものの保存期間は1か月ほどが目安です。使うときは凍ったまま、茶碗蒸しや煮物などの加熱する料理に加えます。

よくある質問

はがした鱗片を水を張ったボウルに放した百合根

茶色や紫に変色した部分は食べられますか?

サビや傷による茶色い変色は、産地の案内では食味に影響しないとされています。薄く削って使ってください。紫色に変色したものについては、苦みが強い場合があるとする食品メーカーの案内があります。気になる部分は切り落としたほうが無難です。全体がやわらかく崩れている、いやなにおいがするといった状態なら、使うのはやめてください。

茶碗蒸しには生のまま入れてよいですか?

どちらのレシピもあります。はがした鱗片をそのまま器に入れ、卵液と一緒に10分ほど蒸すものもあれば、先に熱湯でゆでてから入れるものもあります。鱗片が大きく厚いときや、ほくほくした食感にしたいときは、さっと下ゆでしておくと火の通りを心配せずに済みます。

まとめて洗ってしまいました。どのくらいもちますか?

洗ったものは、冷蔵で1週間ほどのうちに使い切るのが目安です。使う予定が立たないなら、早めにばらしてかためにゆで、冷凍しておくと安心です。

電子レンジでも加熱できますか?

できます。産地のJAが紹介しているレシピでは、はがして洗った鱗片1個分を皿に盛ってバターをのせ、ラップをかけて電子レンジで2分〜2分半ほど加熱しています。途中で一度混ぜて、合計2分半ほど加熱するレシピもあります。ワット数や量で変わるので、短めにかけて様子を見てください。

まとめ

百合根の下処理とほぐし方は、包丁を入れる場所さえ分かれば迷いません。要点は次のとおりです。

  • おがくずは使う直前に洗い落とす。洗うのは使う分だけ
  • 外側から1枚ずつはがし、はがしにくくなったら根元を切り落とす
  • 茶色い部分は包丁やピーラーで薄く削る
  • はがした鱗片は水に放し、大きさで分けておく
  • 加熱は、ゆでるなら1〜3分、蒸すなら3〜5分ほど。竹串がすっと通れば火が通っている
  • 洗う前はおがくずのまま冷蔵、はがしたあとはかためにゆでて冷凍
百合根の入った茶碗蒸し

百合根が届いたら、まず使う個数だけおがくずから取り出し、残りは洗わずに冷蔵庫へ入れるところから始めてください。

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