揚げないでカリカリに仕上げる大学芋の作り方|フライパンで揚げ焼きにし、たれは煮詰めてから絡める

揚げないでカリカリに仕上げる大学芋の作り方のイメージ画像 料理・食材保存

大学芋は、たっぷりの油で揚げなくても、フライパンと大さじ3ほどの油で外側をカリッと仕上げられます。コツは3つです。切ったさつまいもを水にさらし、水気をしっかり拭くこと。冷たい油から弱めの火でじっくり揚げ焼きにし、中まで火を通してから焼き色をつけること。たれは別に煮詰め、とろみが出たところで芋を戻して手早く絡めることです。べちゃっとする原因の多くは、芋に残った水分と、たれの煮詰め不足にあります。この記事では、揚げないでカリカリに仕上げる大学芋の作り方を、下ごしらえ、フライパンでの進め方、レンジやトースターとの違い、べたつきにくい保存のしかたの順にまとめます。

揚げない大学芋は下ごしらえで食感が決まる

揚げ焼きは、芋の全体が油に浸からないぶん、表面の水分が飛びにくい調理法です。火にかける前に余分なでんぷんと水気を落としておくと、少ない油でも外側がしっかり焼き固まります。

切り方は乱切りかスティック。大きさをそろえる

さつまいもは皮つきのままよく洗い、両端を落として、乱切りか1cm角ほどの棒状(スティック)に切ります。乱切りは中がホクホクに、スティックは油に当たる面が広いので、カリッとした部分が多くなります。

どちらも大きさをそろえることが大切です。大小が混ざると、小さいものが焦げるころに大きいものはまだ芯が残り、全部に火が通るまで待つと小さいほうが硬くなります。乱切りなら、ひと口で食べられる2〜3cmを目安にしてください。

水に5〜10分さらし、水気を1個ずつ拭く

切ったらすぐ、たっぷりの水にさらします。目安は5〜10分で、水が白くにごったら1〜2回替えます。切り口のでんぷんが落ちるので、芋どうしがくっつきにくくなり、焦げつきも減ります。切り口が黒ずむのを防ぐ意味もあります。長く置きすぎると風味まで抜けるので、にごりが薄くなれば十分です。

乱切りにしたさつまいもをボウルの水にさらしている様子

ざるに上げたら、キッチンペーパーで1個ずつ押さえて水気を拭き取ります。表面に水が残っていると油がはねるうえ、その水が蒸気になって芋を蒸してしまい、焼き色がつく前にやわらかくなります。下ごしらえのなかで、仕上がりにいちばん響くのがこの拭き取りです。

ホクホク系とねっとり系で仕上がりが違う

紅あずまや鳴門金時などのホクホク系は水分が少なめで、表面がカリッとしやすく形も崩れにくいので、大学芋に向いています。紅はるかや安納芋などのねっとり系は、甘みが強くしっとり仕上がる一方、やわらかくなりやすく、焼き色も早くつきます。ねっとり系を使うときは、火を弱めにして、たれの砂糖を少し減らすとバランスが取れます。

フライパンで揚げ焼きにする手順と、レンジ・トースターとの違い

材料の目安は、さつまいも1本(250〜300g)に対してサラダ油大さじ3、黒いりごま小さじ1〜2です。たれ用に砂糖大さじ4、水大さじ2、しょうゆ小さじ1を用意します。フライパンは、芋が重ならずに並ぶ大きさ(直径26cm前後)が扱いやすいです。

冷たい油から入れて、弱めの中火でじっくり火を通す

  1. 火をつける前のフライパンに、水気を拭いたさつまいもを重ならないように並べ、油を回しかけて全体にからめる
  2. 弱めの中火にかけ、パチパチと音がしてきたら、ときどき転がしながら10分前後揚げ焼きにする
  3. いちばん大きいものに竹串を刺し、すっと通るか確かめる
  4. 火を少し強め、転がしながら1〜2分、切り口がきつね色になるまで焼く
  5. キッチンペーパーを敷いたバットに取り出し、余分な油を切る

冷たい油から始めると温度がゆっくり上がるので、外が焦げる前に中まで火が通りやすく、油はねも少なくて済みます。さつまいもは、低めの温度でじっくり加熱したほうが甘みが出やすいとも言われます。触りすぎると角が崩れるので、下の面に色がついてから転がすくらいで十分です。

油が少ないと温度が上がりやすいので、強火にはしません。煙が出てきたら熱くなりすぎているサインです。すぐに火を止めてください。

フライパンで焼き色がついた乱切りのさつまいも

油を減らしたいときは、ふたをして蒸し焼きにする

油を大さじ1〜2に減らす場合は、蒸し焼きが向いています。芋に油をからめて中火で表面をさっと焼いたら、ふたをして弱火で7〜8分。途中で一度、上下を返します。竹串が通ったらふたを外し、中火で水分を飛ばしながら表面を焼きつけます。ふたの内側の水滴が油に落ちるとはねるので、ふたは傾けずに持ち上げ、フライパンの外で水滴を切ってください。中はしっとり、外側には薄い焼き目がついた仕上がりになります。

レンジやトースターだけではカリッとしにくい

電子レンジは食材の水分を温めて火を通すので、蒸したような仕上がりになり、表面が乾きません。オーブントースターは表面を乾かせますが、油をまとっていないと揚げたような香ばしさが出にくく、角だけ先に焦げがちです。使う場合は、次のように補います。

  • レンジ:耐熱皿に並べてふんわりラップをかけ、600Wで4〜5分、竹串が通るまで加熱する。水気を拭いてから、油大さじ1〜2を熱したフライパンで表面だけ焼きつける
  • トースター:芋に油大さじ1をまぶし、アルミホイルを敷いた天板に重ならないように並べて焼く。途中で一度返し、焦げそうなら上からホイルをかぶせる

調理法ごとの仕上がりを比べると、次のようになります。

調理法 外側 中 向いている場面
冷たい油から揚げ焼き カリッと香ばしい ホクホク 揚げたものに近づけたい
ふたをして蒸し焼き 薄い焼き目 しっとり 油を減らしたい
レンジ+フライパン 表面だけ香ばしい やわらかめ 時間がない
トースター 乾いた軽い歯ごたえ ホクホク〜やや硬め コンロを使いたくない、少量だけ作りたい

たれは煮詰めてから絡める。飴がけとやわらかいたれの違い

芋を取り出したら火を止め、フライパンに残った油をキッチンペーパーで拭き取ります。そこへ砂糖・水・しょうゆを入れて中火にかけます。へらでかき混ぜると砂糖が白く固まりやすいので、フライパンを揺すって溶かします。

小皿に用意した砂糖・しょうゆ・黒いりごま

とろみが出たら芋を戻して絡める

沸いてしばらくは、水っぽい泡が勢いよく立ちます。煮詰まってくると泡に粘りが出て、消え方がゆっくりになります。フライパンを傾けたときに、たれがとろりと遅れて流れるようになったら絡めどきです。火を弱めて芋を戻し、手早く全体に絡め、黒ごまをふって火を止めます。

煮詰めが浅いうちに芋を入れると、たれの水分で表面がふやけてべちゃっとします。反対に煮詰めすぎると苦みが出て、すぐ固まるので絡みません。色が濃くなり始めたら、迷わず芋を入れてください。

煮詰めた砂糖のたれは、沸騰したお湯よりも高温です。指で味見をしたり、はねたたれを素手でぬぐったりしないでください。絡めるときは柄の長い木べらを使い、小さな子どもを近づけないようにします。

カリカリの飴がけと、やわらかいたれの作り分け

  • カリカリの飴がけ:先ほどの配合(砂糖大さじ4・水大さじ2・しょうゆ小さじ1)のまま、とろみが強くなり、色が濃くなり始めるところまでしっかり煮詰める。絡めたらすぐ、クッキングシートの上に1個ずつ離して広げる。冷めると表面の飴が固まり、パリッとする
  • やわらかいたれ:砂糖を大さじ3に減らしてみりん大さじ1を加え、とろみがつき始めたら早めに絡める。冷めても固まりにくく、しっとりしたつやが続く

たれに酢を小さじ1/2ほど加えると、冷めても固まりにくいと言われます。時間をおいて食べる分や、お弁当に入れる分に向いた方法です。少量なので、酸味はほとんど気になりません。

時間が経つとべたつく原因と保存のしかた

作りたてはカリッとしていたのに、あとでべたつく原因は主に3つあります。

  • 熱いうちに重ねたり、ふたをしたりして蒸気がこもった
  • たれの煮詰めが浅く、水分が多く残っていた
  • 飴が空気中の湿気を吸った(雨の日や、冷蔵庫から出して結露したとき)

絡め終えたら、クッキングシートを敷いたバットに重ならないように広げ、完全に冷ましてから保存容器に移します。その日のうちに食べるなら、密閉せずに涼しい場所に置いたほうが食感が保てます。翌日以降に食べる分はふたをして冷蔵庫に入れ、2〜3日を目安に食べ切ってください。冷蔵すると飴のパリッとした食感は弱まりますが、たれがなじんで、しっとりした別のおいしさになります。

よくある質問

水にさらさずに作ってもいいですか?

作れますが、芋どうしがくっつきやすく、焦げやすくなります。時間がないときは、ボウルの水でさっと洗って水気を拭くだけでも違いが出ます。切ってすぐ加熱するなら、切り口の変色はそれほど気になりません。

皮はむいたほうがいいですか?

皮つきのままで大丈夫です。赤紫の色が彩りになり、加熱しても形が崩れにくくなります。黒ずんだ部分や硬い筋、傷んだところだけ包丁で取り除いてください。

皮つきのさつまいもと、半分に切った断面

たれが白く固まってしまいました。直せますか?

煮詰めている途中でかき混ぜると、溶けた砂糖が再び結晶になり、白くざらつくことがあります。芋を入れる前なら、水を小さじ1〜2足して弱火にかけ、フライパンを揺すりながら溶かし直してください。次に作るときは、へらを使わずに揺するだけにすると防げます。

冷凍はできますか?

できます。完全に冷ましてから、くっつかないように並べてラップで包み、保存袋に入れて冷凍します。食べるときは冷蔵庫で自然解凍します。解凍すると表面の歯ごたえは戻りにくいので、冷凍に回すのは、やわらかいたれで作った分が向いています。

まとめ

油で揚げずに大学芋をカリッと仕上げるポイントは、次の4つです。

  • 大きさをそろえて切り、水に5〜10分さらして、水気を1個ずつ拭く
  • 冷たい油から弱めの中火でじっくり揚げ焼きにし、竹串が通ってから焼き色をつける
  • たれは別に煮詰め、とろみが出てから芋を戻して手早く絡める
  • 絡めたらクッキングシートに離して広げ、冷ましてから容器に移す
クッキングシートの上に広げて冷ましている大学芋

レンジで火を通す場合も、最後にフライパンで表面を焼きつければ、揚げ焼きに近い食感になります。まずはさつまいも1本と大さじ3の油を用意して、冷たいフライパンに芋を並べるところから試してみてください。

あわせて読みたい

タイトルとURLをコピーしました