火災報知器の電池切れの音の止め方と交換|ボタンで止めたあと、設置10年なら本体ごと替える

寝室の白い天井に付いた、丸い住宅用火災警報器 トラブル解決

火災報知器が「ピッ」と短い音を、間をあけて鳴らしつづけるのは、電池切れか故障を知らせる合図です。火事を知らせる大きな連続音とは別物なので、まず煙や熱がないことを確かめ、本体の警報停止ボタンを押すか、ひもを引いて止めます。ただし止まるのは一時的で、時間がたつとまた鳴りだします。設置から10年が近い、または過ぎているなら、電池ではなく本体ごとの交換がすすめられています。賃貸や集合住宅では、自分で外す前に管理会社へ連絡してください。この記事では、音の聞き分け方、止め方、交換の判断、捨て方までを順に説明します。

「ピッ」は火事の音ではない。鳴り方で意味を聞き分ける

家庭の天井や壁に付いている丸い機器は、正式には「住宅用火災警報器」といいます。この記事では、ふだんの呼び方に合わせて火災報知器と書きます。鳴り方は大きく3つあり、どれに当たるかで、することが変わります。

鳴り方 意味 まずすること
「ピッ」という短い音が、間をあけて繰り返す(「電池切れです」などの音声つきもある) 電池切れが近い ボタンかひもで一時的に止め、設置時期を確かめて交換する
「ピッピッピッ」と短い音が続けて鳴る(「故障です」「異常です」などの音声つきもある) 本体の故障 一時的に止め、新しい本体に交換する(電池を替えても直らない)
「ピーピー」などの大きな音が鳴りつづく(「火事です」の音声つきもある) 煙や熱を感知した 火元を確かめる。火事なら周りに知らせて避難し、119番に通報する

鳴り方と間隔は機種によって違います。メーカー各社の案内を見ても、短い音の間隔は約40秒、約50秒、約1分とまちまちで、電池切れと故障を音だけでは区別できない機種もあります。本体に書かれたメーカー名と型番を控え、取扱説明書かメーカーのサイトで確かめるのが確実です。日本火災報知機工業会の特設サイトでは、メーカーごとの警報音を聞き比べられます。

白い天井に付いた、丸くて白い住宅用火災警報器

賃貸やマンションでは、外す前に管理会社へ

賃貸住宅の警報器は、貸主側が取り付けていることが多い設備です。電池切れの音に気づいたら、ボタンやひもで止めたうえで、管理会社か大家さんに連絡してください。交換をどちらが手配するかは、契約によって変わります。

集合住宅で気をつけたいのが、建物全体の「自動火災報知設備」につながった感知器です。各部屋の天井にこの感知器やスプリンクラーのヘッドがあれば、住宅用の警報器は付けなくてよいことになっているため、部屋にあるのが感知器だけ、という住戸もあります。こちらは建物の消防設備の一部で、工事や整備には消防設備士の資格が必要です。入居者が外したり分解したりするものではありません。見た目で区別がつかなければ、どちらが付いているのかを管理会社に聞いてください。

持ち家でも、家の配線から電気をとるタイプは、配線工事に電気工事士の資格が要ります。電池式でなければ、自分で外さず施工店やメーカーに相談します。

煙も熱もないのに大きな警報音が鳴ったとき

火事でないと確かめられたら、警報停止ボタンを押すか、ひもを引き、窓を開けて換気します。火事以外で反応する原因として、日本火災報知機工業会は次のようなものを挙げています。

  • 調理中の煙や湯気
  • たばこの煙
  • 内部に入ったほこりや小さな虫
  • くん煙式の殺虫剤

原因がなくなれば警報は止まります。くん煙式の殺虫剤を使うときは、前もって警報器を外すかビニール袋で覆い、終わったらすぐ元に戻します。心当たりがないのに何度も鳴るなら故障の可能性があるので、販売店かメーカーに相談してください。

電池切れの音を止めてから交換するまでの6つの手順

短い音が間をあけて鳴っているときは、次の順で進めます。音を止めたところで終わりにしないでください。

  1. 火事でないことを確かめる:煙、こげたにおい、熱がないかを見て回ります。少しでも疑いがあれば、止める前に避難と119番を優先します。
  2. ボタンを押すか、ひもを引いて止める:本体の警報停止ボタンを押すか、下がっているひもを引きます。数秒の長押しが必要な機種もあります。
  3. 本体の表示を見る:メーカー名、型番、設置年月の記入欄、製造年月を確かめて控えます。書かれている場所は側面や裏など、機種によって違います。
  4. 電池を替えられる機種か確かめる:取扱説明書かメーカーのサイトで調べます。電池を交換できない機種や、設置から10年前後たっているものは、本体ごとの交換になります。
  5. 電池か本体を交換する:電池はメーカー指定の専用品を使い、コネクタは向きを確かめて奥まで差し込みます。本体を新しくするなら、ドライバーと油性ペンを用意し、取り付ける前に設置年月を書いておきます。
  6. 作動を確かめる:ボタンを押すか、ひもを引いて、正常を知らせる音声や警報音が鳴ることを確かめます。

止めても、時間がたつとまた鳴る

ボタンやひもで止まるのは一時的です。電池が減ったままなので、時間がたつと同じ音がまた鳴りだします。再び鳴るまでの時間は、メーカーの案内でも約12時間、約16時間、約24時間と機種によって違い、止めた時刻によってはまた夜中に鳴ることになります。止めたその日のうちに、手順の3と4まで済ませておくと安心です。

電池を交換できない機種では、メーカーの示す手順で電池のコネクタを抜いて音を止め、新しい警報器に買い替えるよう案内しているメーカーもあります。ただし、これは新しいものを付けるまでのつなぎです。電池を外した警報器は、煙も熱も感知しません。外したままにせず、できるだけ早く新しい警報器を取り付けてください。

高い所の作業は、足場を先に整える

天井の警報器に手を伸ばす作業には、転倒や落下の危険があります。東京消防庁も、取り付けの案内で安定した足場の確保を呼びかけています。

  • 脚立や安定した踏み台を、平らな床に置いて使う
  • キャスター付きの椅子、回転する椅子、重ねた箱には乗らない
  • 不安があれば、家族に支えてもらうか、管理会社に頼む
廊下の天井の警報器の真下に置いた、アルミの脚立

自治体によっては、高齢者だけの世帯などを対象に、消防が取り付けや交換を手伝う制度があります。自分で上るのが難しければ、近くの消防署に聞いてみてください。

電池だけ替えるか、本体ごと替えるか

判断の軸は、設置からの年数です。総務省消防庁は、住宅用火災警報器の寿命は10年とされているとして、設置後10年を目安に交換するよう呼びかけています。古くなると、電子部品の劣化や電池切れで火災を感知しなくなることがあるためです。電池を新しくしても、本体の電子部品は古いままです。いまの製品は電池の寿命も約10年のものが主流なので、電池切れの合図が出るころには、本体も替えどきに来ていることが多いのです。

状況 すること
設置(記入がなければ製造)から10年前後たっている 本体ごと交換する
10年たっておらず、電池を交換できる機種 メーカー指定の専用電池に交換する
10年たっていないが、電池を交換できない機種 本体ごと交換する

交換用の電池は、型番を確かめてから

主なメーカーの製品は、コネクタの付いた専用のリチウム電池を使っており、機種によって合う型番が違います。互換品として売られている電池は、メーカーが動作を確かめていない場合があります。本体の型番を控え、メーカーの案内どおりの電池を選んでください。新しい本体は、ホームセンターや家電量販店で買えます。

テーブルに置いた、取り外した白い警報器と交換用の電池

外した本体と電池の捨て方

本体と電池は分けて、住んでいる自治体の分別に従って出します。電池は分解せず、コネクタの部分をテープで覆って絶縁してから出すよう、メーカーが案内しています。リチウム電池をどの区分で回収するかは自治体ごとに違うので、ごみの分別表か自治体のサイトで確かめてください。

交換したあとは、ときどき鳴らして確かめる

点検は、ボタンを押すか、ひもを引くだけです。頻度の目安はメーカーによって「月に1回」「半年に1回以上」と幅があるので、取扱説明書に合わせます。掃除のあとや、3日以上家を空けたあとにも試しておくと安心です。ライターやたばこの火を近づけて試すのは危険なので、やめてください。

よくある質問

夜中に鳴りだしました。朝まで止められますか?

警報停止ボタンを押すか、ひもを引けば、多くの機種でいったん止まります。止まっている時間は機種によります。朝になったら本体の型番と設置時期を確かめ、交換の手配に進んでください。暗い中で椅子に上るのは危ないので、明かりをつけ、足場を整えてから作業します。

天井の警報器から下がる、白い引きひも

ボタンを押しても、ひもを引いても止まりません

数秒押しつづけないと止まらない機種があります。別の部屋の警報器や、ほかの機器が鳴っていないかも確かめてください。止め方は機種によります。取扱説明書かメーカーの案内を確認してください。大きな警報音が止まらないときは、煙や湯気が残っていないかを見て、換気します。

交換用の電池はどこで買えますか?

専用の電池は、メーカーが指定する販売サイトや販売店で扱っています。ふつうの乾電池のように、どこの店にもあるわけではありません。合う型番と入手先は機種によります。取扱説明書かメーカーの案内を確認してください。設置から10年が近いなら、電池を探すより本体ごと替えるほうが確実です。

設置して10年たっていないのに鳴ります

電池の寿命は、使う環境によって短くなることがあります。設置して間もないのに電池切れの合図が出たときは、販売店かメーカーに相談してください。鳴っているのが故障の合図なら、年数にかかわらず本体の交換が必要です。

まとめ:止めたら、その日のうちに設置時期を確かめる

短い「ピッ」という音は、電池切れか故障を知らせる合図で、火事の警報とは別のものです。

  • 最初に、煙や熱がないことを確かめる
  • 警報停止ボタンを押すか、ひもを引いて止める。時間がたつとまた鳴る
  • 設置から10年が目安。近ければ電池ではなく本体ごと交換する
  • 電池はメーカー指定の専用品を使う。電池を外したままにしない
  • 賃貸や集合住宅では、外す前に管理会社へ連絡する
  • 外した本体と電池は、自治体の分別に従って出す

いま鳴っている警報器の側面か裏を見て、メーカー名と型番、設置年月か製造年月を控えるところから始めてください。

新しい警報器と無地の白い箱、ドライバー

あわせて読みたい

タイトルとURLをコピーしました