炊飯器でおかゆを米から作るときの水加減|「おかゆ」の水位線に合わせ、やわらかさは米の量で決める

炊飯器でおかゆを米から作るときの水加減のイメージ画像 料理・食材保存

炊飯器でおかゆを米から作るときの水加減は、計量カップで水を量るのではなく、洗った米を内釜に入れてから「おかゆ」の水位線まで水を注ぐのが基本です。おかゆコースは水位線とセットで仕上がりが決まるように作られていて、日立や三菱電機、タイガーは、水を目盛より多く入れたり、白米など別のコースで炊いたりすると吹きこぼれるおそれがあると注意しています。やわらかめにしたいときは、水を足すのではなく米を減らします。この記事では、全がゆ・七分がゆ・五分がゆの比率の目安、炊く手順、保温しないなどの注意点を順にまとめます。

炊飯器でおかゆを米から作るときの水加減は「おかゆ」の目盛で決まる

洗った米を入れた内釜に、ピッチャーで水を注いでいるところ

やり方は白米を炊くときと同じで、洗った米を内釜に入れてから、内側に刻まれた水位線まで水を注ぎます。違うのは、合わせる目盛が「おかゆ」用だという点だけです。

ただし、この目盛の刻み方はメーカーや機種によって違います。

  • タイガー・東芝の案内では、内釜に全がゆ用と五分がゆ用の2種類の目盛があり、作りたいほうに水を合わせる
  • 日立の案内では、「おかゆ」コースは重湯の少ない全がゆが炊けるように設定されている
  • 三菱電機の案内では、「おかゆ」の水位目盛は七分がゆに当たる
  • パナソニックは、おかゆコースで全がゆと五分がゆが炊けるとしたうえで、水位線は機種によって違うので取扱説明書で確かめるよう案内している

同じ「おかゆ」の目盛でも、どの濃さに当たるかは機種しだいです。手元の取扱説明書で、自分の炊飯器の目盛がどれに当たるかを一度確かめておくと、仕上がりの見当がつきます。

全がゆ・七分がゆ・五分がゆの比率の目安

おかゆの濃さは、米に対する水の量で呼び分けます。三菱電機の案内では、全がゆは米1に対して水5、七分がゆは水7、五分がゆは水10です。米の量ごとの水の量に直すと、次のようになります。

種類 米:水 米0.5合(90ml)なら 米1合(180ml)なら 仕上がり
全がゆ 1:5 水450ml 水900ml 粒の形が残り、食べごたえがある
七分がゆ 1:7 水630ml 水1260ml 全がゆよりゆるく、重湯が多い
五分がゆ 1:10 水900ml 水1800ml 水分が多く、さらりとしている

この表は、鍋で炊くときや、濃さを比べるときの目安です。炊飯器の水位線は機種ごとの炊き方に合わせて決められているので、表の水量と同じになるとは限りません。炊飯器で作るときは表を見て水を量らず、目盛に合わせてください。米1合の全がゆでも水は900mlほどになり、炊き上がりのかさは白米よりずっと多くなります。

やわらかくしたいときは、水を足さずに米を減らす

もっとゆるいおかゆにしたいからといって、水位線より上まで水を足すのはやめてください。三菱電機は、水を「おかゆ」の水位目盛より多く入れると吹きこぼれるおそれがあるとして、やわらかめが好みなら米の量を減らして調整するよう案内しています。

日立の案内では、五分がゆを炊くときは水加減を変えずに米を半分にします。たとえば米0.5合を入れて、1合の水位線まで水を注ぐやり方です。米をそれより減らすと重湯は増えますが、とろみが弱くなるため、半量にする五分がゆまでがおすすめとされています。日立の目盛は全がゆ用なので、目盛が七分がゆに当たる機種で同じように米を半分にすると、計算上は五分がゆよりゆるくなります。減らし方は少しずつ試してください。

米を洗ってから炊き上がるまでの手順

炊き上がったおかゆと、内釜に差した樹脂のしゃもじ

おかゆコースのある炊飯器なら、手順は白米を炊くときとほとんど変わりません。パナソニックや東芝の案内も、米を洗って水位線まで水を入れ、コースを選んでスタートするという流れです。

  1. 米を量る:付属の計量カップで、すりきりで量ります。おかゆで炊ける量は白米より少なく決められています。たとえば5.5合炊きの日立 RZ-W100GM でも、おかゆは0.5〜1.5合までです。
  2. 米を洗う:ふだんどおりに研ぎ、水を替えてすすぎます。無洗米を使うときは、おかゆコースで炊けるかを説明書で確かめます。
  3. 内釜に入れて水位線に合わせる:米を平らにならし、内釜を水平な台に置いてから「おかゆ」の目盛まで水を注ぎます。目盛を真横から目の高さで見ると、ずれにくくなります。
  4. 「おかゆ」コースを選んで炊く:白米より時間がかかります。日立 RZ-W100GM は白米・無洗米のおかゆで65〜85分、タイガー JPL-G100 は全がゆ0.5〜1.5合で54〜67分が目安とされています。食べたい時刻から逆算して、1時間半ほど前にはスタートしておくと安心です。
  5. 炊き上がったら底から混ぜる:しゃもじで底から大きく混ぜます。塩などの味付けはこのタイミングでします。

炊飯中はふたを開けないでください。日立は、途中でふたを開けるとおねばが勢いよく噴き出すことがあるとして、どうしても開けるときは取消ボタンで炊飯を止め、蒸気でやけどしないよう気をつけて、圧力表示が消えてから開けるよう案内しています。

五分がゆにとろみを出したいときは、炊き上がり後に底からよく混ぜ、ふたを閉めて数分蒸らします。日立の案内によると、全がゆは重湯が米に吸われて落ち着きますが、五分がゆは重湯が多いぶん、蒸らすことでとろみが増します。

吹きこぼれを防ぎ、おいしく食べきるための注意点

おかゆコースがない炊飯器では炊かない

日立は「おかゆ」を他のコースで炊くと多量に吹きこぼれて危険だとし、タイガーも白米モードでおかゆを炊くと吹きこぼれるおそれがあるとしています。白米の目盛より水を多くして普通のコースで炊くのは、メーカーが想定していない使い方です。コースのない機種なら炊飯器は使わず、鍋で炊いてください。鍋で炊くときの目安は、次の「よくある質問」で紹介します。

具と味付けは「のせるだけ」「あとから」

洗った米の上に、さつまいもの角切りをのせた内釜
  • 具は米の上にのせ、混ぜ込まない。具が多いとうまく炊けないことがある(三菱電機)。パナソニックは、具の量を米1カップあたり150g以下としている
  • 塩などの調味料は炊き上がってから入れる。先に入れると調味料が沈み、うまく炊けなくなる(パナソニック)
  • 牛乳は入れない。吹きこぼれや故障の原因になる(パナソニック)
  • 炊飯の途中で、ふたを開けて具を足さない(パナソニック)

炊けたら保温せず、内釜はすぐに洗う

おかゆは保温に向きません。三菱電機とパナソニックは、時間がたつとのり状になるとして保温を勧めておらず、日立も変質やにおい、べたつきの原因になるため保温しないよう案内しています。炊き上がったら食べる分をよそい、保温に切り替わる機種なら保温を切って、残りは早めに別の容器へ移しましょう。

よそうときは、金属のお玉を使わず、付属のしゃもじや樹脂のお玉にします。金属製の道具は内釜を傷つけます。食べ終わったら、内釜はすぐに洗い、ふたの内側におねばが付いていればそれも落とします。汚れを残すと、においや腐敗、さびの原因になると日立は注意しています。

よくある質問

おかゆコースがない炊飯器で作る方法はありますか?

炊飯器で作るのはやめて、鍋で炊くのが安全です。厚手の鍋に洗った米と水(全がゆなら米の5倍。米0.5合なら水450ml)を入れて中火にかけ、沸いたら弱火にして、吹きこぼれないようふたを少しずらします。30〜40分ほど炊くのが一般的な目安です。かき混ぜすぎると粘りが出るので、焦げつかないよう、ときどき底からそっと混ぜる程度にします。

炊いたご飯からでも作れますか?

パナソニックや東芝、タイガーの案内は、どれも米を洗うところから始まる手順です。ご飯を入れておかゆコースで炊く方法が説明書に載っていなければ、炊飯器ではやめておきましょう。ご飯から作るなら、鍋でご飯に水を足して煮ます。米から炊くより早くできますが、粒がさらっと残った雑炊に近い仕上がりになりやすいので、とろりとしたおかゆにしたいなら米から炊くほうが向いています。

離乳食の10倍がゆも炊飯器で作れますか?

10倍がゆは米1に対して水10なので、五分がゆと同じ濃さです。タイガーの案内でも、つぶしがゆ(10倍がゆ=五分がゆ)は「五分」の目盛で炊き、炊き上がったあとに裏ごし器などで好みのやわらかさにつぶすとしています。目盛が全がゆ用の1種類だけの機種なら、日立の例のように、水位線はそのままで米を半分にします。月齢に合わせた進め方や量は、自治体の離乳食の案内や、かかりつけの小児科の指示に従ってください。

残ったおかゆは保存できますか?

粗熱を取って、ふたつきの保存容器に小分けしたおかゆ

保温したままにせず、粗熱を取ってからふたつきの容器に移し、冷蔵庫か冷凍庫に入れます。冷蔵した分は早めに食べきりましょう。冷めると重湯が米に吸われて固くなるので、温め直すときは水を少し足し、ラップをふんわりかけて電子レンジにかけるか、小鍋で混ぜながら温めると、ゆるさが戻ります。

まとめ

器によそったおかゆと、刻みねぎ・白ごま・塩の小皿

炊飯器でおかゆを炊くときに押さえておきたいのは、次の5つです。

  • 水は量らず、内釜の「おかゆ」の目盛に合わせる。目盛が全がゆ・七分がゆ・五分がゆのどれに当たるかは機種によって違う
  • 比率の目安は、全がゆが米1:水5、七分がゆが1:7、五分がゆが1:10
  • やわらかくしたいときは、水を足さずに米を減らす(全がゆの目盛で米を半分にすると五分がゆ)
  • おかゆコースがない機種では炊かず、鍋で炊く
  • 具は米の上にのせ、味付けは炊き上がってから。炊けたら保温せず、早めに食べる

白米より時間はかかりますが、水位線に合わせてスイッチを入れれば、あとは鍋の前に立っている必要はありません。まずは手元の炊飯器の内釜に「おかゆ」の目盛があるかを確かめ、少なめの0.5合から一度炊いてみてください。

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