電波時計が合わない・受信しないときの対処|電池交換と窓ぎわの一晩から順に確かめる

電波時計が合わない・受信しないときの対処のイメージ画像 トラブル解決

電波時計の時刻が合わないときは、まず電池を全部新しいものに替え、窓ぎわに置いて一晩待ちます。急ぐなら、取扱説明書にある強制受信(手動受信)の操作でその場で受信させます。それでも合わなければ、置き場所、近くの家電、送信所の停波、時計の設定や針のずれ、本体の故障の順に疑います。電波時計は電波で動いているわけではなく、1日に1回以上、標準電波を受けて時刻を直しているだけです。受信できない間はふつうのクオーツ時計として動き、少しずつずれていきます。ここでは、家でできる確かめ方を順番に説明します。

電波時計が合わない・受信しないときの対処は、電池と窓ぎわから

電池、受信の操作、置き場所の順に進めます。電池が弱ったままだと、あとの2つを試しても結果が出ません。

1. 電池を全部、指定の新品に替える

針が動いていても、電池が足りているとは限りません。標準電波を送信している情報通信研究機構(NICT)は、時計として動く程度の残量があっても電波の受信はできないことがある、と案内しています。

  • 取扱説明書で指定された種類の乾電池を使う(マンガン指定とアルカリ指定の機種がある)
  • 2本以上入る時計は全部を同時に替え、新旧やマンガンとアルカリを混ぜない
  • 入れる前に、電池と時計側の端子の汚れをやわらかい布で拭く
  • 使用推奨期限内の電池を選ぶ

充電池を入れているなら、説明書で使える電池を確かめてください。セイコークロックの掛時計には、「充電式電池を使用しないでください」と説明書に書かれた機種があります。

伏せて置いた掛け時計の裏側に、新しい単三電池を入れている手元

2. リセットか強制受信の操作をする

セイコークロックは電池交換後にリセットボタンを先の細い棒などで押すよう、リズムはリセットまたは強制受信ボタンを1回押すよう案内しています。ボタンの名前や位置、押す長さは機種で違うので、取扱説明書の「強制受信」「手動受信」「リセット」の項目を見てください。

そのあと針が止まったり早回りしたりするのは受信中の動きです。NICTは、強制受信にしてから20分以上そのまま置くよう勧めています。途中で動かすと失敗しやすいので、置いたら触らずに待ちます。

3. 窓ぎわに置いて一晩待つ

その場で受信できなくても、窓ぎわに置いたまま朝まで待つと合っていることがあります。深夜は電車や車、家電の使用が減って電波のノイズが少なくなる、というのがセイコーウオッチの説明です。

置くのは送信所の方向に近い窓のそばで、NICTの案内では東日本なら福島県、西日本なら佐賀県の方向が目安です。サッシのすぐ横のように金属に近い位置は避けます。

1回で受信しなくても、2〜3日はそのまま様子を見ます。NICTによれば、その間に1度でも受信すれば時刻は1秒以内に合っているはずです。合ったかどうかは、電話の時報(117)と比べて確かめます。

ずれ方と止まり方から、最初に疑うところを絞る

当てはまる行から見てください。

症状 最初に疑うこと すること
数分ずれている 長く受信できず、クオーツ時計として動いている 電池交換のあと窓ぎわで受信
ちょうど1時間、または30分ずれる サマータイム、時差、都市の設定 日本の設定に戻す
時だけ、分だけがまったく違う 周期的なノイズによる誤った受信 家電から離して受信し直す
受信できているのに針がずれている 針の基準位置のずれ 説明書の手順で補正、または修理相談
針が12時の位置で止まっている 受信中、暗い所で秒針を止める機能、電池切れ 待つ、部屋を明るくする、電池交換
受信マークやランプが出ない 受信の失敗、自動受信がOFF 場所を変えて受信、設定を確認

受信していない間の精度の目安として、セイコークロックはアナログで平均月差±20秒、デジタルで±30秒を挙げています。数分ずれているなら、何か月も受信できていなかったと考えられます。

ちょうど1時間ずれるときは設定を見る

NICTは、サマータイム設定や海外の時刻表示の機能がある電波時計では、その機能で表示がずれることがあるとしています。シチズンは、日本国内で使っていて1時間または30分単位でずれる腕時計について、時差を0に、都市を選ぶ機種なら「TYO」にしてサマータイムをOFFにするよう案内しています。

設定に心当たりがなく突然1時間進んだ場合は、時計の不具合のほか、電池の不足や近くの家電のノイズが影響していることもある、とNICTは答えています。

アメリカ向けの電波時計は日本では受信できません。アメリカの標準電波は九州の送信所と同じ60kHzですが、時刻情報の形式が違うためです。

受信できているのに針がずれる、止まったまま動かない

針のある電波時計は、針の基準位置がずれると、正しく受信しても表示がずれます。カシオの腕時計の操作ガイドは、強い磁気や衝撃で針の位置が合わなくなることがあるとしています。腕時計は説明書にある針位置の補正で直します。掛時計や置き時計の針がずれたときは、リズムはメーカーへの修理依頼を勧めています。

電池を入れた直後や受信の最中は、針が止まっていても故障ではありません。30分以上動かないときは、説明書の「故障かなと思ったときには」などの欄に従います。

壁から外して机に置いた、数字のない白い掛け時計と閉じた無地の冊子

腕時計は充電不足も確かめる

ソーラー充電の電波腕時計は、充電が足りないと受信できません。カシオの操作ガイドでは、秒針が2秒ごとに動くのが充電不足の合図です。シチズンは、充電不足で時刻がずれたと考えられるときに、2日ほど太陽光に当てるよう案内しています。

置き場所、周りの家電、送信所の停波を順に確かめる

電池も設定も問題ないなら、原因は時計の外にあります。

受信しにくい場所に当てはまらないか

セイコーウオッチとセイコークロックが挙げている場所は次のとおりです。

  • ビルの中や地下(窓から数十cm離れただけで受信できない場合もある)
  • 網入りガラスや金属製ブラインドのある窓、スチール机など金属製の家具の上や近く
  • テレビ、冷蔵庫、エアコン、空気清浄機、パソコン、携帯電話などの近く
  • 高圧線や電車の架線の近く、工事現場や交通量の多い場所
  • 自動車、電車、飛行機などの乗り物の中

木造の家屋ではほとんど影響がないとセイコークロックは説明しています。壁から外して窓ぎわで受信できたなら、掛けていた場所が原因です。

窓ぎわの木の棚に立てかけた、数字のない白い掛け時計

家電から数メートル離す

NICTは、テレビ、パソコン、蛍光灯、LED照明、エアコン、充電器などのACアダプタから「できるだけ(数m以上)」離すよう勧めています。急に受信しなくなったのなら、時計の近くに家電を置いた、照明を替えたといった変化がなかったか思い出してください。

ノイズの強さは、電池式のAMラジオでおおまかに確かめられます。放送の入らないいちばん低い周波数に合わせ、時計を置きたい場所で「ブーン」「バリバリ」と大きな音がしないかを聞きます(NICTが紹介している簡便法)。

送信所が止まっていないか(停波)を調べる

標準電波は、福島県の「おおたかどや山標準電波送信所」(40kHz)と、佐賀県と福岡県の県境にある「はがね山標準電波送信所」(60kHz)の2か所から送信されています。NICTによると、定期点検のために年に1回、数日間の停波があり、落雷を避けるために短時間止めることもあります。

送信の状況は、NICT日本標準時グループのウェブサイトにある「標準電波JJY送信情報」で分かります。送信所ごとに「正常送信中」や停波予定の有無が表示されます。この記事を書いた2026年10月時点の案内では、はがね山の定期保守が10月16日から27日までの平日の日中に予定されています(天候などで延期の場合あり)。夜間は送信する予定とされているので、昼に受信できなければ夜にもう一度試してください。

屋外でも受信しないなら、時計の側を疑う

NICTは最後の切り分けとして、建物の外の見通しのよい場所に1日以上置く方法を挙げています。屋外で受信できれば屋内の環境が原因、屋外でも受信しなければ故障が考えられます。雷の鳴る天気はノイズが増えるので避け、雨や直射日光の当たらない場所で試します。

故障が疑われるときは、購入した店かメーカーの相談窓口に連絡します。修理できる期間は機種ごとに決まっていて、セイコークロックのある掛時計の説明書では、修理用部品の保有期間が7年間とされています。保有期間を過ぎた時計は買い替えも選択肢です。問い合わせの前に、時計の裏面や底面にある品番を控えておきます。

よくある質問

鉄筋のマンションでも電波時計は使えますか?

置き場所しだいです。NICTは、鉄筋の建物の中では電波が大きく弱まるものの、送信所の方向を向いた窓ぎわに置くなどの工夫で受信できる場合があり、可能とも不可能とも断定できないと答えています。掛けたい場所で受信できないときは、窓ぎわで受信させてから戻します。1日に1回でも受信できれば、時刻の精度は保たれます。

夜のほうが受信しやすいのは本当ですか?

本当です。セイコーウオッチの電波腕時計は、午前2時ごろに自動で受信し、失敗すると午前4時ごろにもう一度試みる設定です。自動受信の時刻と回数は機種で違うので、寝る前に窓ぎわへ移しておきます。

夜、窓ぎわに置いた数字のない小さな置き時計

日本のどこでも受信できますか?

セイコークロックは、受信できる範囲を送信所からおおむね1,000km程度とし、日本全域をカバーしているといえると説明しています。ただし範囲内でも、地形や建物、天候、時間帯によって受信できないことがあります。NICTによれば、腕時計は置き時計より内蔵アンテナが小さく、感度が下がる傾向があります。

まとめ

  • まず電池を全部指定の新品に替え、リセットか強制受信の操作をして、窓ぎわで一晩待つ
  • ちょうど1時間のずれは設定、受信できているのに針がずれるなら針の基準位置を疑う
  • 鉄筋の建物の奥、金属の近く、家電のそばは受信しにくい
  • 送信所の停波はNICTのウェブサイトで確認できる
  • 屋外に1日以上置いても受信しなければ、購入店かメーカーに相談する
木のサイドボードの上の壁に掛かった、数字のない白い掛け時計

今夜、電池を新しくして、送信所の方向に近い窓ぎわに時計を置いてから寝てください。朝になっても合っていなければ、症状の表で当てはまる行を探します。

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